小学生野球の高円宮賜杯第43回全日本学童軟式野球大会マクドナルド・トーナメントは7日、神宮球場などで2回戦を行い、2年連続2回目の出場の越前ニューヒーローズ(福井)が2-1で昨年優勝の中条ブルーインパルス(石川)に競り勝った。
波佐見鴻ノ巣少年野球クラブ(長崎)は3本塁打などで13-3と横堀マイティ・ノース(秋田)に快勝した。
決勝は11日に大田スタジアムで開催される。
【8月7日:神宮球場で行われた各試合のリポート】
▽越前ニューヒーローズ(福井)2-1中条ブルーインパルス(石川)
好投で昨年Vチーム破る
越前ニューヒーローズは先発の中橋開地が好投し、昨年優勝の中条ブルーインパルスを下した。「いつもより良かった」というコントロールがさえ、無四球で4回1失点。続く2投手も好投し、二回にキャプテン山本颯真の二塁打で奪った2点を守った。
隣県の中条とは練習試合の経験があり、中橋は「レベルの高い打者にはシフトを敷いた」と狙い通りの投球だったようだ。この日は無安打に終わったが、3番に座る打撃に自信がある。レッドソックスの吉田正尚が憧れで「吉田選手を超えるような打球を打ちたい。メジャーにいきたい」と大きな目標を口にした。
昨年はベスト8に進みながら新型コロナウイルス感染者が出て無念の棄権。「県で勝ってここに来ることを目標にしてきた」と田中智行監督が話す全国の舞台での戦いはまだ続く。(宮下凌)
▽波佐見鴻ノ巣少年野球クラブ(長崎)13 - 3 横堀マイティ・ノース(秋田)
下園、投打に圧倒的活躍
波佐見鴻ノ巣少年野球クラブの下園蒼治朗が投打でチームに勝利をもたらした。投手としては一、二回を打者6人で片づける万全の立ち上がりを見せ、5回1失点の安定した内容。
打者としては三回に「とりあえず塁に出よう」と内角球を捉えて左越えへ先制のソロ。あまり表情を緩めずクールにダイヤモンドを回った。五回には2打席連続となるソロ本塁打を左中間に運び、六回には左前に2点適時打と止まらなかった。
6日は対戦相手の横堀マイティ・ノースの試合を6年生全員で観戦し、気持ちを高めたという。下園は「自分のことよりもとにかくチームのため。打ったり投げたりしてチームの力になりたい」と話した。
下園の圧倒的な活躍に村川和法監督は「守備でも攻撃でも安定してチームをけん引する選手。打席ではこれ以上ない。今日は打ちすぎです」と笑みがこぼれた。(吉田妃麻里)
全試合の詳報、ライブ配信は、高円宮賜杯 第43回 全日本学童軟式野球大会HPで配信中。