日経平均が1989年12月に付けた最高値3万8915円87銭をおよそ34年ぶりに更新し、3万9000円台乗せを果たすなど、株価の上昇が止まらない。その背景には円安など環境面でプラス材料が多いとされるが、そうした中で株価に好影響を及ぼしたとみられているのが、2024年から大幅に拡充された新NISA(少額投資非課税制度)。これによって株を買う投資家層が広がったという。
日経CNBC(東京)は2月7日、「新NISAを使っているかどうか」の調査結果を発表した。調査は、現役の投資家169人(20代~70代、日経CNBCの視聴者)を対象に、2024年2月1日~2月5日にインターネットで実施した。
それによると、「新NISA、使っているか?」との問いに対する答えを「はい」「いいえ」「分からない」の3つの選択肢から選んでもらったところ、「はい(=使っている)」が72.8%となり、多くの人が新NISAを活用している実態が明らかになった。「配当も永久に非課税、使わない道理がない」「新NISAは銘柄選定のやり直しが出来るから使い勝手が良い」など、旧NISAと比べた非課税制度の拡充や使い勝手の良さを評価する声が多い。
「いいえ(=使っていない)」と答えた人は26.6%で、株価が「全体的に高値圏のため様子見」との声が聞かれるなど、株価の高値づかみを恐れるため、制度を使いたくても利用しない投資家が多いようだ。