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「季節のない街」「夫婦のことは他人には分からない」「クドカンさんが作るものの下敷きは落語なんだなあ」

 企画・監督・脚本、宮藤官九郎氏によるドラマ「季節のない街」(テレビ東京系)の第五話「僕のワイフ」が、3日深夜に放送された。

 本作は、黒澤明監督が『どですかでん』(70)として映画化したことでも知られる山本周五郎の同名小説をベースに、舞台となる街を12年前に起きた“ナニ”の災害を経て建てられた仮設住宅のある街へと置き換え、現代の物語として再構築。街にやってきた主人公が住人たちの姿に希望を見つけ、人生を再生していく姿を描いていく。(*以下、ネタバレあり)

 島さん(藤井隆)とそのワイフ(LiLiCo)が街にやってきた。背広を着て名刺を配り、いつも笑顔を絶やさない島さんだが、時に顔面をけいれんさせ、奇声を上げる癖がある。一方、個性的ないでたちのワイフは、何かと怒号を上げるので、この夫婦は街の中でもひときわ異彩を放っていた。

 「望んでこの街にやってきた」と語る島さんに対して青年部の3人は警戒心を抱くが、カフェ建設の夢を島さんに認められたタツヤ(仲野太賀)は彼に心酔する。ある夜、タツヤは島さんから自宅での夕食に招かれることになるが…。

 放送終了後、SNS上には、「濃いキャラだからこそ切なさが増す。『僕たちの何を知ってるの?』と暴れる島さん見て涙が出そうになった。クドカンさん、藤井さんに魅力的な役をありがとう」「感動をどう言い表していいか分からない。LiLiCoさんも藤井隆さんも演技がすごい。宮藤官九郎さんの脚本もやっぱりすごい」「藤井隆さんがやっていた役は『どですかでん』では伴淳三郎さんがやっていた役」といったコメントが上がった。

 また、「表向きの顔から人の内面や家のことは分からないし、夫婦のことは他人には分からない」「タツヤはまた自分の思いを誰かに当てはめようとした。お母さんにとっての幸せってなんだろう? 島さんにとっての幸せってなんだろう? 島さんのワイフ、島さんの幸せは島さんが決める。それに気づくタツヤがとてもかわいい」「クドカンさんが作るものの下敷きは落語なんだなあとつくづく思う」などのコメントも見られた。