カルチャー

『百年の孤独』文庫版 装画は朝ドラ「虎に翼」メインビジュアルのあの人

ガブリエル・ガルシア=マルケス『百年の孤独』

 世界文学屈指の名著、ガルシア=マルケスの『百年の孤独』の文庫版(新潮社)が、6月26日に発売される。筒井康隆氏による書き下ろし解説、そして装画は三宅瑠人氏。スピン(ひもしおり)も初回出荷分限定で特別仕様。表紙から裏表紙まで丸ごとたっぷり楽しめる。

 1967年にアルゼンチンで刊行され、現在まで46言語に翻訳されて5000万部を売り上げている世界的ベストセラー。Netflixが映像化の権利獲得を発表し話題を呼んでいる。世界の名だたる作家たちが賛辞を惜しまず、その影響下にあることを公言している作品だ。

 文庫版の巻末には小説家、筒井康隆氏が解説を寄稿。筒井氏にとってもガルシア=マルケスは特別な存在で、本書解説では〈「ラテン・アメリカの土俗性が喜ばれるのは日本の後進性を示している」などと嘯(うそぶ)いていた〉文壇の老大家に〈まず鳩尾(みぞおち)に十七回突きを入れ、六十九回両ビンタを食わしてやりたいね〉と舌鋒(ぜっぽう)鋭い。

 そして装画はイラストレーターの三宅瑠人氏が担当。AppleやGucci、Bottega VenetaやTOYOTAなどに作品を提供しているほか、NHKの朝ドラ「虎に翼」のロゴ&メインビジュアルを制作したことでも話題だ。今回はブエンディア一族の年代記をテーマに描いた。税込み1375円。