ティッシュの山を作り、ボーッとした頭で原稿を書いています。昨年、本格的に花粉症デビューした際、いわゆる花粉症手当てなど、ユニークな企業の福利厚生について書きましたが、先日も興味深い記事を見つけました。
テーマは「職場の飲み会」。まず忘年会や新年会の実施率を見ると、コロナ禍後は50%台後半で推移していて、コロナ禍前の約78%には戻っていないということです(東京商工リサーチの調査)。
そんなコロナ禍よりも前の2019年に、有志の集まりを除いて会社での飲み会を「全面禁止」した会社があります。「仕事に必要ではなく、社員の負担軽減にもなる」と話す社長自身も、上司の誘いを断れなかったり、酒席でのマナーに気をもんだりした経験があったそう。「飲み会が苦手な学生も入社を希望してくれる」メリットもあり、業務で密に連絡を取りコミュニケーションは良好とのことです。
飲み会が好きで、ビールも大好きで、「とりビー」万歳の私ですら、お酒の種類の指定や飲むことを強制されるのは嫌なので、若者の気持ちも分かる気がします。

ある大手企業が原則「会社での飲み会禁止」にした理由は、「愚痴や不満を言い合う場になりがちで、業務の役に立たない」からだそうで、社員からは「時間やお金を自己成長のために使えるので良い」という声も。
確かに、私にとっては飲む時間も有意義ですが、飲んだ後は、やろうと思ってたことが何一つできなくなるな・・・。
一方、「管理職は積極的に部下との飲み会を設けるべき」という会社は、年間約3千万円の経費を割いていて、業務として扱うので残業代もつく、という夢のような環境(笑)。「心理的な距離が近づいたり、職場の問題点が見えてきた」りして、社員の絆が強くなり中途退職者も減ったそうです。
九州大学都市研究センターが20歳以上の会社員を対象に調べたところ、「好ましい飲み会」として最も多かった回答は「参加・不参加の自由度が高い」こと。そして「開催時間が適切(早い・短いなど)」が3位。
こうした傾向を受けてか、社内に社員用のバーカウンターを設け、ソフトドリンクだけではなくアルコールも無料提供している企業もあり、「移動時間がかからず、開催時間も自由で、社員の満足度は高い」とのこと。「無料」も満足度に貢献していそうです。
タイパ・コスパはたしかに大事ですが、世の中そんなすぐに成果や答えに結びつかないことも多い、とも実感しています。そもそもコミュニケーションは、タイパ・コスパではかれるものなのか…、なんて考えながらも、今一番ほしい能力は、「若者を誘う勇気」と「若者に好かれる性格」。
馬場典子(ばば・のりこ)東京都出身。早稲田大学商学部卒業。1997年日本テレビに入社し、情報・バラエティー・スポーツ・料理まで局を代表する数々の番組を担当。2014年7月からフリーアナウンサーとして、テレビ・インターネット番組・執筆・イベント司会・ナレーションなど幅広く活動中。大阪芸術大学放送学科教授も務める。
【KyodoWeekly(株式会社共同通信社発行)No.10からの転載】









