先日、50歳の節目を記念して、中学高校(一貫校)の同窓会が開催されました。参加者は100人を超え、幹事の1人がセーラー服を引っ張り出して着たり、海外組にリモート参加してもらったり、先生方からのメッセージに、人生の素敵(すてき)な先輩だったのだとじんわり感動したり・・・あっという間の3時間でした。
夏。幹事から何か企画はないかと相談され、日テレ時代に一度しか企画を出したことがないにもかかわらず、ビール片手に「懐かしい記憶クイズ(仮)」なるものを提案。酔っ払いの思いつきがそのまま採用されることになりました。
校外活動が禁止されているのに高校生クイズに映って反省文を書かされた部活はどこ? 体験学習中に池に落ちた人は誰? 学校を休んでさだまさしさんのコンサートを追っかけた先生は誰? といった具合に3択問題。そんなことあったね〜と懐かしんだり、知らなかった! と楽しんだりしつつ、話のタネにしてもらえたら、という狙いでした。
三人寄れば文殊の知恵と言いますが、何しろ35年ほど前のことなので、幹事+私ら6人が膝を突き合わせてもおぼつかない。エピソードがうろ覚えだったり、そもそも正解が誰だか分からなかったり(笑)。「呼び出し先生タナカ」「ネプリーグ」「Qさま」、かつては「東大王」など、クイズ番組に出演させていただいている身ですが、作問の大変さを痛感した次第です。
問題数を稼ぐために頼ったのが、新語・流行語。マルサ、朝シャン、サラダ記念日、しょうゆ顔・ソース顔、オバタリアン、オヤジギャル、アッシーくん、DODA(デューダ)する、24時間タタカエマスカ、僕は死にましぇ〜ん、と懐かしい言葉が出てきました。
これが思ったよりも難問になってしまったようで、景品(同い年のキティちゃんのカステラ)は結局、協力賞として反省文を書かされた人と池に落ちた人に贈呈されることに。それでも、みんな楽しんでくれたようでホッとしました。一つ悔やまれるのは、箸休めでもお馴染(なじ)みの辛酸なめ子さん(同級生)。クイズの司会など手伝いをしていたため、チラリと目が合ったものの、写真撮影はもちろん、挨拶もしそびれるという・・・。いや、司会ではなくビールを3本飲んでいたせいか(反省)。
当たり前のことですが、同じ時、同じ場所で、同じことを経験していても、そこで感じたことや心に残ること、青春の思い出は人それぞれですね。本人が全く覚えていないことを鮮明に覚えていて、昨日のことのように話してくれる同級生にも感謝感激の一日でした。
【KyodoWeekly(株式会社共同通信社発行)No. 48からの転載】
馬場典子(ばば・のりこ)/東京都出身。早稲田大学商学部卒業。1997年日本テレビに入社し、情報・バラエティー・スポーツ・料理まで局を代表する数々の番組を担当。2014年7月からフリーアナウンサーとして、テレビ・インターネット番組・執筆・イベント司会・ナレーションなど幅広く活動中。大阪芸術大学放送学科教授も務める。