散歩は楽しいけれど、巡礼、遍路となると覚悟が要りそうだ。でもひたすら歩きながら考える、という方法には憧れもある。俳人・黛まどかさんの新書『私の同行二人 人生の四国遍路』(新潮社)が、1月17日に発売される。1600キロの秋遍路だ。
黛さんは、「歩いて詠む・歩いて書く」ことをライフワークとしてきた。これまでスペイン・サンティアゴ巡礼道(800キロ)、韓国プサン―ソウル(500キロ)、四国遍路(1400キロ)などを踏破したが、今回は、四国88札所に別格20か寺を加えた1600キロの旅路。連日の酷暑に土砂降りの雨、降りだす雪、転倒によるケガや道迷いなど、相次ぐアクシデントに見舞われながらもひたすらに歩み続けた。自身の半生を振り返りながら巡る二度目の歩き遍路、結願(けちがん)までの「同行二人」の旅路をこまやかにつづった一冊。税込み1078円。