大阪・関西万博では、万博を機に物品やサービスを新たに開発し、多彩なプレイヤーとの共創により社会課題の解決や万博が目指す未来社会の実現を目指す「Co-Design Challenge(CDC)プログラム」の事業を、企業や団体から募集した。採択されたテーマの1つが、カナデビア(大阪市、旧・日立造船)、大栄環境(大阪府和泉市)、大栄環境総研(東京)の3社による「資源循環に貢献したくなるスマート回収箱とスマートフォンアプリ」。このほど、このアプリの一部が先行公開された。
今回の3社による取り組みでは、カナデビアが資源循環を楽しく学ぶことのできるWebアプリの開発を行い、大栄環境と大栄環境総研が、大阪・関西万博のシグネチャーゾーンのフードトラックで提供される生分解性プラスチック製の資源(食器)を回収する「スマート回収箱」の開発を担当している。
Webアプリのタイトルは「しまじろうとSDGsを考える。」(©Benesse Corporation 1988-2025 / しまじろう)。スマートフォンを用いて楽しみながら資源循環について学ぶことが目的で、主に小学生以下と保護者が対象。ベネッセコーポレーションが提供する幼児の教育・成長支援ブランド「こどもちゃれんじ」の人気キャラクターである「しまじろう」や「みみりん」「とりっぴい」「にゃっきい」とコラボレーションしている。
Webアプリのコンテンツは、①リサイクルや資源循環の重要性について理解を深める「ゲーム」、②大阪・関西万博の「『未来の都市』パビリオン」、「『日本館』のバイオガスプラント建設」などのプロジェクトに関わるカナデビアの取り組みを伝える「NEWS」、③カナデビアの会社紹介。
ゲームの一部の「スマート回収箱や資源循環のおはなし形式による説明」と、②・③を先行公開している。それ以外のコンテンツについては大阪・関西万博がスタートする4月13日(日)に公開する予定。
大栄環境と大栄環境総研が開発するスマート回収箱は、大阪・関西万博のシグネチャーゾーンに最大4台設置予定で、フードトラックで提供される食器を回収する。食器は、たい肥化可能な生分解性プラスチック製で、単なる「ごみ」ではなく「資源」として回収され、回収後は、生ごみと同様にたい肥化される予定。スマート回収箱は天井部に設置した高さセンサーで内容物の高さを計測し、設定値を超えると回収に関する通知メールを事業者に発信する仕組みで、会場内の衛生的なごみ処理を目指す。