今年は花粉の飛散が早いといわれている。「もう始まった」と対策している人も少なくないだろう。室内での花粉対策に関する調査(パナソニック「エオリア」調べ)では、家庭内に花粉で困っている人がいる割合は68%。空気清浄機を使ったり洗濯ものを室内で干したりするなど、すでにさまざまな工夫で花粉に対抗している。外出した人が家に持ち込む花粉も多いが、着る服の素材でも付着する花粉の量はだいぶ異なるようだ。ウールは表面が平らな綿の10倍だという。
調査は20~60代の524人(男性327人、女性197人)に1月8日~11日に実施。室内での花粉対策をたずねたところ、空気清浄機の使用(42%)、室内干し(36%)、窓を開けない(33%)が上位。「エアコンの使用を控える」という回答(3%)もあった。これについては、エアコンは部屋の空気を吸い込んで暖めたり冷やしたりし、再び室内に吹き出すのが基本動作なので、一般的にはエアコンにより外から花粉が入ってくる心配はなく、使用を控える必要はないそうだ。
花粉に詳しい住生活ジャーナリストの藤原千秋さんによると、やはり家に花粉を多く持ち込んでいるのは「人」。花粉は髪や顔、上半身の衣類に付くといわれるが、盲点はパンツやスカートの裾。地面に落ち、舞い上がった花粉が付いてしまうという。特にウールなどフワッとしたテクスチャの衣服に付きやすく、綿やポリエステルなどの素材は付着しにくい。環境省によればウールは綿と比較すると約10倍近く花粉の付着量が多くなる。また、屋外を散歩する犬は地面に落ちている花粉が付きやすいので、散歩の時間帯や散歩後のケア、掃除の頻度などに気をつけてあげる必要があるという。
部屋の掃除は、水拭きがおススメ。床を転がして使うキャニスター掃除機は、排気が後ろに出るため、動かすと花粉が舞い上がってしまうという。掃除機を使うならスティックタイプがベターのようだ。