大人が読んでも面白い、数学者 新井紀子さんの本。今回は子どもたちに向けた一冊だ。『新井紀子の読解力トレーニング』(東京書籍、税込み1870円)が発売された。「文章を正しく読めているか」「文章を読むための準備はできているか」をチェックしながらトレーニングできる本だ。
新井氏の専門は数理論理学。「ロボットは東大に入れるか」プロジェクトディレクターを務め、読解力を診断する「リーディングスキルテスト」の研究開発を主導してきた。
今回の本では、このリーディングスキルテストの受検者50万人以上のデータをもとに、毎日の自学自習で実践できることを紹介している。「いくつかの」「さまざまな」など、ふだんの生活で使わない言葉でつまずいたり、文章を書き写すときノートに1字ずつ写したり、というところでつまずいているなら、文章を「正しく」読むというのはどういうことかを学びながら、読むこと、定義、論理などについて少しずつ理解していける心強い助っ人になり得る。