女性の多くが一生に一度は感染するといわれている「子宮頸がん」。原因は、ヒトパピローマウイルス(HPV)の感染であることが分かっており、性交渉の経験があれば誰でも感染する可能性があるという。異常な細胞がないかを検査する「細胞診」や、遺伝子検査法によりHPV感染の有無を検査する「HPV検査」によって、がんになる手前の状態で発見できるがんの一つとされているが、国民生活基礎調査によると、日本では検診受診率が43.6%にとどまっている。
このような中、医療・ライフサイエンス関連製品などの輸入・販売を行う日本ベクトン・ディッキンソン(日本BD・東京)はこのほど、「WE HOPE ~子宮頸がんをなくそうプロジェクト~」をスタートした。子宮頸がん検診受診率の向上と、高感度スクリーニング検査方法といわれる「HPV検査」の認知向上を目的としている。
第1弾の取り組みとして、女性社員の子宮頸がん検診費用の会社負担をスタート。クリニックでの受診に対する抵抗感や時間の問題があるというアンケート結果を受け、自宅で検体を採取して郵送することで検査ができる「自己採取HPV検査」のオプションも用意した。また、2月から、東京・大阪・福島の3拠点で子宮頸がん検診への理解を深める社員向けラーニングセッションを展開中。女性だけでなく男性も対象に行い、レクチャー、Q&Aセッションのほか、参加型のアクティビティを通して、参加者それぞれが自分と大切な人を守るためのアクションにつなげることを目指している。
さらに、子宮頸がん・予防・検査について情報提供を行うウェブサイト「大切な人のために学ぶ 子宮頸がん情報サイト」を一般公開した。今後順次、啓発ポスターや冊子の配布などを予定しているという。