引っ越しの際、引っ越し会社や保険会社、ライフラインサービス会社など、それぞれの会社に氏名・住所・勤務先・緊急連絡先などの情報を提出するのは面倒なもの。これらをオンライン上で一度にできるアットホーム(東京)のシステム「スマート申込」と、引越運送・引越付帯サービス業のサカイ引越センター(大阪府堺市)、ライフライン取次サービスを展開するDUALホールディングス(東京)が連携をスタートした。
賃貸物件の申し込みには、入居申込者をはじめ、家賃債務保証会社・少額短期保険会社・不動産管理会社・仲介会社・オンライン入居申込システム提供会社など、さまざまな人と企業が関わっており、それぞれが、根っこで共通する手続き上の課題を抱えている。書類での入居申し込み情報を受け取った「不動産管理会社・仲介会社」には、自社の管理システムなどに転記する手間がある。「入居申込者」は、不動産会社に対して入居申込や家賃債務保証会社への申し込みを行う一方で、電気・ガス・水道・引っ越し・インターネットなどの申し込みも行わなければならず、その都度、申込用紙への記入やスマートフォンからの入力が必要になる。そして、「家賃債務保証会社・ライフライン取次サービス会社・引っ越し運送会社」については、申込書のやり取りや申込情報に不備があった場合には、申込者に再度記載してもらう必要があるため、手続き完了までに遅れが発生する。
これらをまとめて解決するのが、「スマート申込」。入居申込時に不動産会社のシステムに必要情報を入力するだけで、引っ越しに関わる各会社に情報を共有することができるため、入居者がスムーズに引っ越し手続きを進められる。アットホームは今後、家賃債務保証会社や少額短期保険会社、ライフライン取次サービス会社など、住居探しや引っ越しに関わるさまざまな会社との連携拡大に取り組み、消費者の利便性向上、不動産業界の業務効率化・DX(デジタルトランスフォーメーション)化を進めていくとしている。