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最新研究を網羅した『恐竜学』出版  “純国産”としては初の本格的な恐竜専門書

 この春、恐竜学科が新設されたことで話題になっている岡山市の岡山理科大学。同大の教授などが執筆した“純国産”としては初の本格的な恐竜専門書『恐竜学』(東京大学出版会、税込み6380円)が、4月25日(金)に発売される。分類から成長、雌雄、食性などあらゆる分野を網羅した一冊だ。

 恐竜学科の辻極秀次教授、高崎竜司助教、千葉謙太郎講師など、国内の新進気鋭の恐竜研究者たちの総力を結集した専門書。千葉講師は「一般書では書かないような具体的な話が入っているので、知識が深まるし、気づきが増えると思います。研究者たちが恐竜にどうやって迫ってきたかが分かるはずです」と説明。また、高崎助教は「とにかく最新研究の内容をたくさん詰め込みました。ほんの数年前の常識すらすでに書き換わっているので、研究のスピード感も合わせて楽しんでもらえるかと思います」と話す。生命科学分野からのアプローチに挑む辻極教授は「骨化石から抽出したタンパク質のアミノ酸配列が解読できれば、恐竜の生理学的研究の新たな展開が期待されます。この本が若い恐竜研究者たちの“バイブル”になれば」としている。