単なるリサイクルではなく付加価値をつけてよみがえらせる「アップサイクル」の取り組みが広がり、この素材からこれが!? と驚かされるものも少なくない。青山商事(広島県福山市)は、りんごジュースの搾りかすを原料としてアップサイクルした環境に優しいベルトを、「洋服の青山」主要250店とオンラインストアで発売した。
本来捨てられるはずだった青森県産のりんごジュースの搾りかすを配合した植物由来のエコ素材「aplena(アプレナ)」を採用し、表面樹脂層の25%がりんご成分。皮や芯といった廃棄物を乾燥させ、粉末にしたものを配合させることで、従来の合成皮革よりも石油由来の原料使用を大幅に抑えることができる。位置を選ばずに止められるピンレス仕様で着脱が簡単なほか、オフィススタイルにも合わせやすいシンプルなラウンドバックル。柔らかな印象で、アクセサリー感覚で活用できる。全長約105cm(バックル部分含む)、幅約1.5cm。税込み4389円。
同社によると、日本国内の年間りんご収穫量は約60万トンあり、そのうちの60%を青森県が生産しているという。JAアオレン(青森県農村工業農業協同組合連合会)では年間1.8万トンの青森県産りんごジュースを加工しており、その際、約5000トン以上の搾りかすが発生。「aplena」は、その搾りかすをアップサイクルして作られた国産合成皮革ブランドで、主にバッグや財布などのファッションアイテムに使用されている。










