ふむふむ

日本人のLGBT+の人々に対する考え方は? 同性婚に対して寛容?

 同性カップルの結婚および他の法的承認については、日本のみならず世界各国で議論されているが、世界最大規模の世論調査会社イプソス(日本オフィス所在地は東京)が実施した、日本を含む世界26カ国1万8515人を対象とする「LGBT+の人々に関する世界の考え方」についての調査によると、日本は意外にも寛容と思えなくもない調査結果になった。

 表中の国のうち、カナダ、アイルランド共和国、南アフリカ、トルコ、米国の18〜74歳、タイの20〜74歳、シンガポールの21〜74歳、その他の国では16〜74歳の成人を対象とし、調査は今年2月23日~3月8日に行った。

 同性カップルの結婚および他の法的承認を、強く反対する人の割合を国ごとに調べると、調査対象の26カ国中でスペインと並び日本が最も少ない結果となった。ちなみに「同性カップルは結婚することも他の法的承認を得ることも許可されるべきではない」と強い反対を示した日本人は6%。米国の18%、韓国の21%に比べてかなり低い。

 ただ、「同性のカップルは、法的に結婚することを許可されるべきである」と積極的な賛同を示した人は42%。これは26カ国中21位と決して高くはない。

 また、LGBT+の人々が自身について公表すること、LGBT+の人々への差別に関する法整備、企業やブランドによる平等の積極推進、テレビ・映画・広告でのLGBTキャラクターの起用など、LGBT+の人々の活動を支援するような動きに賛同する日本人の割合はグローバル平均を下回る結果になっている。

 LGBT+の人々に対して非寛容的な人は少ないものの、諸外国に比べ法整備の遅れている日本では、そのことが社会全体の関心や認知の拡大を妨げているともいわれている。LGBT+の人々に対する日本人の意識がどのように変化していくのかは、今後も注視していく必要がありそうだ。