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訪日外国人が日本で恐れているものTOP5 怖いのは自然災害だけではない?

 「南海トラフ巨大地震注意」の臨時情報が発表されたことで不安に思っているのは日本人だけではない。とりわけ地震がない国から観光に訪れた外国人にとって恐ろしいことであるのは確かだ。

 今年は訪日外国人数が過去最高のペースで増加しているが、これは日本が安全な国と意識されていることは無関係ではないだろう。しかし、こうした巨大地震をはじめ、海外からの旅行者が恐れていることがいくつかある。FAST TRAIN JAPAN(東京)は訪日外国人が日本を旅行するときの最大の恐れは何なのか、アンケート調査を実施し、調査結果のTOP5を明らかにした。調査期間は7月8日~7月26日で314人が回答した。

訪日外国人が旅行で最も恐れていることのTOP5は以下の通り。

1位:自然災害  31%

2位:病気や事故  30%

3位:詐欺被害と犯罪被害19%

4位:福島第一原発の放射能 11%

5位:野生動物 9%

 調査の結果、僅差でトップになったのが自然災害。南海トラフ巨大地震注意で注目される巨大地震や津波、地滑り、台風、火山、洪水など、日本は自然災害が多い。2011年3月11日に起きた東日本大震災が、世界で最も大きな地震の一つとして記録されたが、多くの人が映像を撮影してYouTubeやX(旧Twitter)などで動画を拡散したことも、地震災害の怖さを認識させた。

 2番目に多かった病気や事故は、日本では多言語で対応してくれる病院が限られていることが理由か。日本語がわからない外国人にとって、病気や事故に遭った時に不安を感じるのは当然だろう。

 一方、治安が良いとされる日本であっても、言語がわからず、日本に慣れていない外国人観光客にとって、いかに治安が良くても犯罪の発生がゼロではない。不安に感じて、「詐欺や犯罪」が3位になっても不思議ではない。

 意外だったのは、野生動物と答えた人が少なからずいること。ただ、具体的にどんな野生動物かをみれば納得できる。熊のほか、蛇(マムシ)、スズメバチ(特にオオスズメバチ)、ムカデなどが代表的な例だが、昆虫などの小動物であっても、毒性の強いものであれば──。海外ではあまり見ない種類で、かつ死に至る危険性があるほどの毒性が強い虫の場合は、熊と同じくらい恐怖を感じる生き物となっているようだ。