若者はストレスを感じない──実態は、それとはまったく違うことが、Z世代向けの企画・マーケティングを行う「僕と私と」(東京)が実施した、ストレスに関する意識調査で明らかになった。
調査対象は、全国のZ世代(15~27歳)、Y世代(28~39歳)、X世代(45~59歳)男女700人(Z世代353人、ミレニアル世代167人、X世代180人)で、7月19~22日の期間にインターネットを利用したアンケートを行った。
最初に、世代ごとにどのくらいの人がストレスを感じているかを聞くと、最も多かったのはX世代で、「非常にストレスを感じている」「ややストレスを感じている」の合計が73.9%に達し、以下、Z世代の65.4%、Y世代の64.1%と続いた。
各世代のストレスの原因を探ると、全盛代に共通して最も多いのが「将来への不安」で、Z世代で34.6%、Y世代で40.1%、X世代で45.0%。世代ごとで多少順位の変動はあるものの、「人間関係」「経済的な問題」なども目立つ。X世代は「仕事」が同率3位の36.7%だったが、これはZ世代よりも11.7%、Y世代よりも8.0%に比べて突出して高い。この年代は、職場での責任が重いため、ストレスが増えるのかもしれない。
「将来への不安」に関して、少し掘り下げてみると、圧倒的に多かったのが「経済的な不安定」で、Z世代で40.2%、Y世代で47.9%、X世代で61.7%だった。そのほかでは世代ごとに異なるのが特徴で、Z世代では「就職・受験(23.8%)」「恋愛・結婚(19.5%)」が目立つ。
では、各世代はどれくらいストレスを発散できているのだろうか。「ストレスを発散できているか」を聞いたところ、Y世代が38.9%、X世代が37.8%と4割に満たない中、Z世代は半数近い46.5%が「発散できている」と答えている。
ストレス発散の方法(複数回答可)では、各世代の第1位は、Z世代が「音楽鑑賞(31.7%)」、Y世代が「運動(31.7%)」、X世代が「一人の時間を過ごす(37.8%)」。世代間で比較すると、Z世代は「推し活」という答えが29.7%と他世代(Y世代16.2%、X世代8.9%)に対して圧倒的に高く、もしかしたら Z世代が比較的ストレス発散できている秘密は、「推し活」にあるのかもしれない。