まめ学

ユネスコ無形文化遺産登録を目指す「伝統的酒造り」  泡盛の希少な古酒を楽しめるイベントを東京と沖縄で

 日本が世界に誇る文化「伝統的酒造り」で造られる “泡盛(あわもり)” 。日本酒造組合中央会(東京)と沖縄県酒造組合(那覇市)は、泡盛の中でもより熟成した「古酒」を楽しめるイベントを、9月4日(月)の「古酒の日」に合わせて東京都と沖縄県で開催する。

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 東京は「日本の酒情報館」(東京都港区西新橋)で9月4日(月)~9月29日(金)まで。沖縄は9月9日(土)に上大謝名公民館(宜野湾市)、9月10日(日)に名護市商工会産業支援センター中会議室(名護市)、9月17日(日)に那覇市ぶんかテンブス館(那覇市)で開かれる。

 泡盛や本格焼酎は、今年3月に政府が国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産に提案した日本の「伝統的酒造り」によって造られる蒸留酒。泡盛は沖縄の歴史や食文化と密接に結びつき、祭礼行事などにも用いられてきた。泡盛は全量が3年以上貯蔵・熟成させたものに限り「古酒」と表示できる。古酒は熟成によって各種成分が化学変化を起こし、香りはより芳醇(ほうじゅん)に、味わいはよりまろやかになる。

 東京では、35年熟成の泡盛の古酒をはじめ、泡盛鑑評会から表彰された10種類の古酒を提供。普段なかなか飲む機会のない希少な古酒を1杯300円(税込み)から楽しめる。館内には酒に関するさまざまな映像コンテンツや資料、泡盛の原材料やこうじの実物見本、酒造りの道具なども展示しており、「伝統的酒造り」を楽しく知ることができる。

 沖縄では、20代の大学生や社会人を対象に、「はじめての古酒」と題し、各回40人限定の試飲会&講習会を開催。伝統的な酒器である「ちぶぐゎー(小さなおちょこ)」を使って30年古酒をゆっくりと時間をかけて味わいながら、600年にわたる泡盛の歴史や古酒独特の味わい方などを学ぶ。参加費無料。応募方法など詳細は沖縄県酒造組合のホームページhttps://okinawa-awamori.or.jp/pickup/6894/ )から。