まめ学

人生が豊かになる魔法の一言  イタリア文化の象徴

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 9月30日は世界翻訳の日。英語やスペイン語、中国語など話者人口が多い言語は、ビジネスなどさまざまな必要もあって学んでいる人も多いが、イタリア語はどうだろう? 学びながら分かってくる歴史や文化の奥深さは、もちろん他の言語に負けていない。イタリア語に精通する長谷川悠里さん(イタリア通信編集長、エルゴン・ジャパン代表取締役、慶応義塾⼤学⽂学部 / 慶応義塾⼤学外国語教育センター講師)が、「人生が豊かになる魔法の一言」を紹介してくれている。イタリア語の公開講座も10月から慶應義塾大学で開講する。

 『イタリア通信Vol.2~イタリアの諺から学ぶ~』(エルゴン・ジャパン・東京)では、豊かな愛情表現で知られるイタリア語について紹介。たとえば「喧嘩がない愛は美しくない」(L’amore non è bello se nonè litigarello.)。イタリア語で最も有名なことわざのひとつだそうだ。イタリア人は声量があり、あまり言葉もオブラートに包まず口と頭が直結。言いたいことをそのまま言ってしまう。大切なことは気持ちを吐き出して互いに歩み寄り、禍根を残さない。“恋愛の達人”であるイタリアの人びとに学べることわざの一つだ。

 日本人にとっても、人間関係の考察に役立つイタリア語のことわざや表現はたくさんある。イタリア語は古代ローマから続く教訓に満ちた、彩り豊かな言語。慶應義塾大学外国語教育研究センター公開講座の『イタリア語文法入門』(開催期間2023年10月3日~2024年1月16日)では、日本人にはない社会行動や面白い慣習なども紹介される。イタリアを訪れている気分になれるような楽しい講座だ。