日本の古い物語などで「草木も眠る丑三つ時」と表現される真夜中の午前2時頃は、お化けや魔物が出やすい時間というイメージが強い。このように、ビジネスや生活場面、自然現象での「現実」の出来事と、物語や伝説上の人物の登場時間などの「仮想」の出来事について、人々はどんな時刻をイメージしているのだろう? そうした「現実と仮想のイメージ時間」について、シチズンは全国の20代・30代・40代・50代のビジネスパーソン400人を対象に調査を行った。調査期間は10月4日~10月6日。この調査結果について、いくつかご紹介しよう。
まずは、仕事について。最も仕事に集中できる時刻を聞いてみると、「10時」(31.8%)、「9時」(20.0%)、「11時」(13.8%)がトップ3となるなど、始業後から昼食までの「午前中」をイメージする人が多い。アイデアがひらめく時刻のイメージも「10時」が一番だった。一方、仕事でミスを起こしやすくなる時刻のイメージは「16時」、仕事中に息抜きしたくなる時刻のイメージは「15時」が多いなど、仕事は午前中にある程度、片付けた方が効率的と考えているようだ。
次に、生活について探ってみると、ビールが一番おいしいと感じる時刻は、「19時」(31.5%)、「20時」(21.0%)、「18時」(15.8%)の順に。「最初の一杯」が格別のようだ。「家族団らん」をイメージする時刻は、「19時」(34.5%)、「20時」(29.0%)、「18時」(10.0%)の夕食時に、7割が集中している。家族そろって食卓を囲む時間が、疲れが癒される家族団らんの時刻とイメージされているようだ。反対に、夫婦喧嘩がはじまる時刻のイメージは「20時」が多かった。
SNSについても調べると、最もチェックする時刻のイメージは、「21時」(20.3%)、「22時」(18.8%)、「20時」(16.0%)で、夕食や家事などが一段落したタイミングがSNSのゴールデンタイムとなっていることがわかる。
さて、今度は天候について。今の季節、寒さが徐々に厳しくなってくるが、北風が一番寒く感じるイメージを聞くと、「17時」(11.3%)、「6時」(10.3%)、「18時」(10.0%)と、仕事帰りや出社時などに感じているようだ。
最後に、仮想世界の時間イメージもご紹介しよう。冒頭で例に挙げた、お化けが出る時刻は「2時」(43.8%)、「0時(真夜中)」(17.3%)、「23時」(12.0%)。いわゆる「丑三つ時」がトップで、お化けについてのイメージは昔も現代も変わらないようだ。アニメ(ヒーローものを含む)の主人公が一番活躍する時刻のイメージは、「14時」(10.0%)、「15時」(9.5%)、「17時」(9.5%)がトップ3。アニメもさまざまなジャンルがあるので、活躍イメージが特定の時間に集中することはないようだ。
クリスマスも近づいてきたが、サンタクロースが家にやってくる時刻のイメージとして最も多かったのは「0時」(43.5%)。次点の「23時」(24.5%)と合わせると、約7割が日付が変わる直前に届けられるイメージを持っているようだ。