静岡県伊東市の大室山で2月11日(日・祝)、「第45回大室山 山焼大会」が開催される。
大室山山焼大会は、700年余りの歴史を持つ伝統行事。かつては良質な茅(かや)の生育促進と害虫駆除という山の保全のために行われていた行事だが、現在では伊東市の春の風物詩として定着している。山を丸ごと焼き上げる壮大な風景を見るために、毎年数万人の見物客が訪れる。点火後に山麓から標高580メートルの山頂まで真っ赤な炎が駆け上がる様子は圧巻。桜の里からは山肌を真っ黒に焼き尽くす景色が見られる。
当日のスケジュールは、9時15分から火口内を焼く「お鉢焼き」がスタート。お鉢焼きの様子は、山頂で見学することもできるが、安全確保のため人員制限と遊歩道の規制が行われる(今年は600人限定)。正午から「全山焼き」が始まり、一般の人もたいまつで山に火をつける体験ができる。当日7時からの整理券配布・販売を予定している。1家族2本まで、70本の限定販売で、1本1000円。
荒天の場合は延期(神事のみ雨天でも実施)。積雪や強風などで山焼きを中止にする際の判断は、当日6時30分ごろ決定する。開催プログラム等の詳細は、伊東市観光ホームページ「伊豆・伊東観光ガイド」で確認を。
大室山は、おわんをふせたようなシルエットが特徴的な伊東市のシンボル。リフトで山頂に向かうと、直径300m(最大)、周囲1km、深さ70m(南側水準点から火口底)の噴火口があり、噴火口の中ではアーチェリーを楽しめる。噴火口を散策するお鉢巡りでは、富士山をはじめ南アルプス、伊豆諸島、房総半島まで見渡すことができる360度の大パノラマが望める。