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「光る君へ」第一回「約束の月」 幼少期を描いたドラマからうかがえる今後への期待【大河ドラマコラム】

 1月7日に放送開始となったNHKの大河ドラマ「光る君へ」。平安中期を舞台に、「源氏物語」の作者・紫式部の生涯を描く物語だ。第一回「約束の月」は、幼少期の紫式部=まひろ(吉高由里子)を主役に、出世競争の激しい貴族社会の中での一家の苦しい生活や、のちの藤原道長=三郎(柄本佑)との出会いを描くプロローグ的な幕開け。しかし、三郎の兄・藤原道兼(玉置玲央)によるまひろの母・ちやは(国仲涼子)の殺害という衝撃的なラストで、早くも今後の波乱を予感させた。

「光る君へ」(C)NHK

 1年間の物語への期待を十分高めてくれる第一回だったが、そもそも紫式部自体、知名度の高さに反して、その生涯はほとんど知られていない。それがいかに描かれていくのか。それこそ、ネタバレを気にすることなく、まっさらな状態から新たな発見をしていく楽しみがある。

 また放送前は、主演が吉高で文学に携わる主人公…という点で近い「花子とアン」(14)のようなひたむきな人物像を漠然とイメージする部分もあった。だが、第一回の衝撃的なラストで、そうではないことがはっきりした。脚本を手掛ける大石静氏も、インタビューで「生きることは不条理にさいなまれ続けることだと知ってしまった女性」、「『人生はそんなにうまくいくわけがない』とやや斜に構えたようなものの見方で少女期を過ごしている」とその人物像を語っている。複雑な内面を持つまひろを、その成長も含めて、吉高がいかに演じていくのか。今までにない表情が見られるのではないかと、期待している。

「光る君へ」(C)NHK