-現在、堤さんとはどんなディスカッションをしていますか。
そもそも、この作品のお話をいただいたのが2年くらい前で、その頃からご飯を食べながら、雑談はもちろん、この作品についてもたくさんお話してきました。でも、当時は、マキノ先生の脚本が出来上がるのを待っている状態でしたので、具体的なお話はまだできていなかったんです。今、稽古場でも机が隣同士なのですが、雑談ばかりですね(笑)。ただ、僕は分からないことがあればすぐに質問しますし、キャッチボールは常にさせていただいています。
-堤さんの演出を受けて、どんなことを感じていますか。
プレ稽古という、本来のキャストではない方たちに演出をつけて、まず演出を固めてから本来のキャストたちが出来上がったものを体験するというものを初めて拝見しました。若手の皆さんのお稽古にもなりますし、僕たちにとっても勉強になります。それに、方向性が見える。作品を作り上げるときは、どこからステージに出て、どこに立つかといったことをすべて考えていくわけですから、シンキングタイムがすごく長くなる。それをあらかじめプレ稽古でやってくださって、出来上がった状態から入らせてもらえるので、すぐに通し稽古ができるんです。もちろん、僕たちは大変ですよ。ヒーッとなりながらやっていますが(笑)、とにかくスピード感があります。堤さんは合理的で頭の良い方なんだなと感じました。
-本作は、三蔵法師一行が天竺をめざして長い旅をするというストーリーですが、愛之助さんがもし長期休暇をとれたら、どんな旅がしたいですか。
海外旅行は行きたいです。ブロードウェイなど各地でショーを見たいです。それから、バイクで日本1周。大型バイクの免許を取ったんですよ。妻と二人でバイクに乗って、行き先を決めずに走りたいですね。泊まる場所も決めずに、着の身着のままツーリングして日本を1周したいです。
-すてきですね。
ワクワク感がありますよね。どこに泊まるのかも決まってないと。妻と二人のバイク旅はしてみたいですね。
-ところで、今作は、年末年始を挟んでの公演になります。
なかなかないですよね、年末年始をお客さまやキャスト・スタッフみんなと過ごす機会は。きっと楽しいと思います。年末年始の公演は特別なイベントも予定しているので、それも楽しみにしていただきたいです。
-この作品で年を越し、新年を迎えますが、2024年はどんな一年にしたいですか。
すでに1年間のスケジュールが決まっているので、今から何かやりたいと目標を立てるというよりは、健康で頑張ろうということだけです。そして、まずはこの作品をしっかり務められるように頑張ります。
(取材・文・写真:嶋田真己)
日本テレビ開局70年記念舞台「西遊記」は、11月3日~5日に大阪・オリックス劇場ほか、福岡、名古屋、東京で上演。札幌では上映会&スペシャルトークを予定。