-では、コナンがラナを助け出すために冒険の旅に出るという本作にちなんで、加藤さんがもし冒険をするとしたら、どんな冒険をして、どんなところに行きたいですか。
冒険と言うからには、「温泉巡り」や「カフェ巡り」じゃないものを言おうかな(笑)。コナンがラナを守るために冒険している姿がとてもかっこいいので、僕も“ラナ”を守るために冒険したいです。ということは、まずは自分にとっての“ラナ”を見つけないと(笑)。それに加えて、コナンはダイスやモンスリーたちも助ける「守るための冒険」をしているので、それはすごくすてきだなと思います。僕もそんな冒険がしたいです。
-ところで、加藤さんは映像作品でも活躍していますが、舞台に出演することに対してはどんな思いがありますか。
僕は、映像と舞台は本質的な部分は変わらないと思っていますが、(舞台は)生であるということは違うところだと思います。テレビの画面越しで見るのと、同じ場所にいて目の前で演じているのを見るのでは、大きな違いがあると思います。例えば動き1つとっても、画面で見るより舞台の方が伝わることもあり、それぞれの役者がその場に生きているからこそ生まれるものがあると思います。それは、演じていても面白いところですし、観客の皆さんもそうしたところに魅力を感じていただけているのではないかなと考えています。何度同じ作品を見ても、少なからず違う部分があったり、作品によっては(ダブルキャストなどで)キャストが変わることも舞台の持ち味だと思います。今回、『未来少年コナン』を舞台化することの意義を劇場でお見せし、コナンという少年を通して、皆さんに何かを感じていただけたらと思っています。
-加藤さんがめざす理想の俳優像は?
昔から変わっていないのですが、幅のある役者になりたいです。役柄はもちろんですが、映像も舞台も声のお仕事も、仕事の幅もある役者になりたい。新しい作品に出会ったら、また別の幅を広げられると最近は特に実感しているので、自分の幅を増やし、伸ばし続けることがマストなのかなと思います。
-役の幅という意味では、2023年に放送されたドラマ「最高の教師 1年後、私は生徒に□された」(日テレ系)での役柄もこれまでのイメージにはない役柄でした。
そうですね。これまで演じたことがない役柄でしたので、自分の中でも印象に残っています。僕の中でも特別な役で、2023年のお仕事について聞かれた時に真っ先に思い浮かぶ作品です。
-最後に改めて本作への意気込みを教えてください。
この(メディア向け)リリースにあるように「奇跡の舞台化」だと思います。その「奇跡」をきちんと形にできるように、みんなで作り上げていこうと思っていますので、ぜひご来場いただければと思います。子どもも大人も楽しめる作品になると思うので、ぜひご家族で、友人同士で、生の芝居を感じていただけたらと思います。
(取材・文・写真/嶋田真己)
舞台「未来少年コナン」は、5月28日~6月16日に東京芸術劇場 プレイハウスで上演。