-本作は、アーニャ・フォージャーを演じる子役たちも大きな見どころの一つです。今回の公演では、泉谷星奈さん、月野未羚さん、西山瑞桜さん、村方乃々佳さんのクワトロキャストで演じられます。
製作発表のあいさつもしっかりしていて、すごいですよね(笑)。だから、僕は現場ではもっと自由にさせてあげたいです。ケガさえしなければ、あとは僕たちがやるから、子どものままでいてくれていいんだよと伝えようと思います。前回は経験のある子役さんと初めての人がいましたが、大丈夫かなと見守っているうちに、僕たち大人キャストが翻弄(ほんろう)されている感があって、それがすごく「SPY×FAMILY」らしいと思っていたんです。だから、今回も稽古場で長い時間を一緒に過ごすうちに、もっと子どもっぽさを出してもらって、そのままでいてほしいなと思います。僕たち大人キャストが脇を固めていく作業をできたらと思います。
-今回、ロイド役は平方元基さんとのダブルキャストになります。平方さんの印象は?
平方さんはたくさんの舞台経験をお持ちの大先輩です。身長も高く存在感もあるので、ロイドとして舞台に立ったら、めちゃくちゃかっこいいだろうなと思います。「僕、大丈夫かな?」と思いました(笑)。ご一緒できるのは本当に楽しみですが、ダブルキャストの宿命で一緒にステージに上がることができないというのが残念です。本当に今回もすてきなキャストさんばかりなんですよ。この原作があるからこそ、きっとここにはすてきな人ばかりが集まってくるんだと思います。皆さん、オープンマインドで余裕があって、かっこいい人ばかりなので、楽しい現場になるのではないかと今から期待しています。
-ところで、この作品は家族の活躍を描いた物語ですが、森崎さんにとって家族の存在とは?
僕は家族に対してすごく憧れとか理想があるので、こうして家族の物語をやれるのは本当にうれしいです。僕もいつか自分の家族を持ちたいという願望があります。それもまた人として生まれてきた一つの権利で、醍醐味(だいごみ)でもあると思うので。家族は僕の1番の励みであり、活力であり、根本になるのかなと思います。
-改めて本作の魅力や見どころを教えてください。
遠藤先生が生んでくださったすばらしい原作の世界がミュージカルとして、生で、目の前で繰り広げられることを楽しんでいただけたらと思います。初めてミュージカルをご覧になるという方もいるかもしれませんが、難しいことは何もないので、あまり気負わずに見に来ていただけたらと思います。手を伸ばせば届く距離に「SPY×FAMILY」の世界観が広がっているので、どっぷりと没入していただけます。そして、アーニャやロイド、ヨルが歌っているという原作ではあり得ないことが表現されている世界観が広がっています。ぜひ劇場にお越しください。
(取材・文・写真/嶋田真己)
ミュージカル「SPY×FAMILY」は、9月20日~9月28日に埼玉・ウェスタ川越でプレビュー公演、10月7日~28日に都内・日生劇場で本公演ほか、大阪、福岡、山形、静岡、愛知で上演。
公式サイト https://www.tohostage.com/spy-family/
