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源氏物語を深掘り 裏の魅力を知る一冊

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 世界最古の長編小説といわれる源氏物語。日本人として読んでないのはちょっと・・・だけど正面から取り組むのは結構”体力”がいる読書だ。そこで初心者でも読みやすい『マンガでわかる 愛と謀略の源氏物語』(柴田純子著、誠文堂新光社・東京)が3月3日に発売される。

 源氏物語を語る時の定番イメージは“イケメン”光源氏の恋愛遍歴だ。でも彼のマルチな才能は政治にも発揮されているし、当時の世相や流行を理解するのにもうってつけの重層的なストーリーだ。ラブストーリーという観点だけでなく、政治的、文化的な側面にも等しくスポットを当て、マンガ仕立てで源氏物語を紹介したのがこの本。ワンフレーズの原文から、物語の背景や和歌に込められた意味を紹介するなど、コラム的な読み物も多い。税込み1760円。