カルチャー

名茶わんを隅々まで鑑賞する  高精細8Kの3D画像CG

 美術・芸術品鑑賞は楽しいけれど、触ることは通常できないし、裏側や底面を見るのも難しい。これを実現し、高精細画像で隅々まで鑑賞できる「8K文化財鑑賞ソリューション」(シャープ・大阪府堺市)が2024年1月2日から東京国立博物館で展示される。

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 日本・中国・朝鮮半島で作られた6種類の名茶わんを、8K高精細3DのCG画像で隅々まで鑑賞することができる。通常は手に取ることが難しい各作品の形状や重量、手触りまでを再現したコントローラーを手元で動かすと、70V型8Kディスプレイに映し出された茶わんの3DCGが連動。手元で茶わんの重さや質感を感じながら、画面上の3DCGを拡大・縮小・回転させて細部までじっくりと鑑賞できる。

 また、今回鑑賞できる作品のうちの一つ、「黒楽茶碗(わん) 銘 尼寺」の実物が、1月2日~3月10日まで、特集「茶碗 茶の湯を語るうつわ」(本館4室)で展示される。実物と見比べながら、文化財の魅力を存分に楽しめる企画だ。

重要文化財「青磁輪花茶碗 銘 馬蝗絆」 中国・南宋時代(13世紀) 東京国立博物館蔵
重要文化財「青磁輪花茶碗 銘 馬蝗絆」 中国・南宋時代(13世紀) 東京国立博物館蔵