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50年にわたり日本刺繍の普及活動 草乃しずか氏の日本刺繍展「源氏物語を花で装う」を東京で開催

 

源氏物語「紫式部」

 1944年、石川県羽咋市生まれの草乃しずか氏が、日本刺繍に魅せられ作家活動を始めて50年の歳月が過ぎた。日本橋髙島屋S.C.(東京都中央区)の本館8階ホールでは8月30日(金)~9月16日(月・祝)の期間、「草乃しずか日本刺繍展 源氏物語を花で装う」が開催される。NHK財団(東京)主催。「日本刺繍は心模様を表現するアートだ」と語り、日本刺繍の普及活動を続けてきた草乃氏の作品約200点が一堂に展覧される。

 同展のタイトルにもなっている「源氏絵巻」のテーマでは、源氏物語に登場する姫たちに思いを寄せ、それぞれのイメージで縫い上げた振袖や几帳、掛軸や屏風を展示。「女の一生」のテーマでは、三歳のお祝い着(七五三)から60歳の訪問着までそれぞれの世代を、桜の花をちりばめて表現した作品が並ぶ。「命のタペストリー」は、自然・地球・平和への感謝をひと針ひと針に託して制作。「クロージングコレクション」では、日本刺繍イコール和装という概念を超え、ドレスやワンピース、スーツなどにも刺繍をした日本刺繍の新しい世界を紹介する。

「みんなで進もう 〜アフリカの諺より〜」 (上段)、「太陽への讃歌〜秋」(下段)

 10年ごとに作り続けている「桜日記」は、9作目を初お披露目。世代ごとに考え方、思いも変わっていく様を、「桜日記」として表現している。

 長年刺繍の普及活動に専心してきた草乃氏の刺繍の世界を堪能できる展覧会。時間は会期中の10時30分~19時30分(最終日は18時閉場、入場は閉場の30分前まで)。入場料は、一般1200円(1000円)、高・大生1000円(800円)、中学生以下無料。()内は前売り料金。詳細や申し込みについては、日本橋髙島屋S.C.ホームページの草乃しずか日本刺繍展のイベントページに掲載している。

草乃しずか氏