カルチャー

文化財の茶室でアート展 「時を超えた感性の響き」をゆっくり鑑賞

 文化財はそれ自体が一種のアートだから、文化財の空間で開かれるアート展は鑑賞者を包み込むすべてがアートといえる。東京・葛飾区の登録有形文化財、山本亭の茶室で5月31日(土)・6月1日(日)に「時を超えた感性の響き」ギャラリー展(Y’sI・東京)が開かれる。開催時間は5月31日が10時~16時30分、6月1日が10時~15時。展示会場は入場無料。

 大正末期から昭和初期にかけて増改築された近代和風建築、日本の伝統的な美意識と西洋の洗練が融合した山本亭で開かれるこの特別展では、現代アート、デジタルアート、テクスチャーアート、植物アートの世界観をゆっくりと鑑賞できる。障子を開け放ち、自然光の中で庭園を背景に行われる展示。和の趣と現代アートのコントラストが、新たな視点や感性を呼び起こし、見るだけでなく没入感を味わえる特別な空間になっている。新緑に包まれる山本亭で、日常の凝り固まった感性を解き放つ時間を持てそうだ。