現存する大名庭園の中では最も古い、東京都文京区の小石川後楽園。かつて水戸藩の江戸屋敷だった庭には「田園の景観」があり、6月上旬には白や紫色に輝く美しい660株のハナショウブが見ごろを迎える。その時期に合わせて5月24日(土)~6月8日(日)の期間、「花菖蒲を楽しむ」と題する企画を開催する。
より近くでハナショウブを楽しんでもらうために、菖蒲田の脇に木道を設置。シダレザクラ前広場では毎週土・日・月曜日(11時~・14時~の各回約60分)に、庭園ガイドボランティアの案内で園内散策が楽しめる。参加費無料(入園料別途)。雨天中止。
6月7日(土)には、伝統芸能公演「宝生流能楽公演」が開催される。11時30分~・13時30分~の各回約30分。場所は松原。雨天の場合は涵徳亭での開催となり、その際は定員70人、当日先着順で、各回開始20分前から受け付けを行う。観覧費無料(入園料別途)。
開園時間は9時~17時(最終入園は16時30分)。入園料は、一般300円・65歳以上150円・小学生以下と都内在住・在学の中学生は無料。
小石川後楽園は、国指定特別史跡・特別名勝。江戸時代初期、1629(寛永6)年に水戸徳川家の祖である頼房が、江戸の中屋敷(後に上屋敷となる)の庭として造り、二代藩主・光圀の代に完成した庭園。光圀は作庭に際し明の儒学者である朱舜水の意見をとり入れ、中国の教え「(士はまさに)天下の憂いに先だって憂い、天下の楽しみに後れて楽しむ」から「後楽園」と名づけられた。