日本ガラスびん協会(東京)は3月26日、「第22回ガラスびんアワード2026」の受賞商品を発表した。総エントリー161件(212本)から選ばれた8商品が各賞を受賞し、最優秀賞にはハタ鉱泉の「HATA PREMIUM」が選出された。審査員長のリリー・フランキー氏をはじめ、富永美樹氏、未来リナ氏が審査を担当し、ガラスびんならではの魅力と表現力を慎重に吟味した。
最優秀賞を受賞した「HATA PREMIUM」は、飲み口までガラス製の昔ながらのラムネびんを現代的に再構築した点が高く評価された。審査では「ガラスびんが持つ温度感や口当たりが、飲料の味わいをより引き立てる」「懐かしさと新しさが共存し、伝統的な飲料がガストロノミーとしてよみがえった」といったコメントが寄せられ、ガラスびんの持つ情緒性と実用性を両立した点が決め手となった。
今回のアワードでは、ガラスびんらしい安定感を持つ商品が多く見られた一方、独創的な色味や形状に挑戦した商品も目立っている。ガラスびんが中身の魅力を引き立てつつ、デザインの幅を広げられる“懐の深い容器”として進化を続けていることがうかがえる。
優秀賞には、ラベルレスで直接プリントを施した「DEAN & DELUCA フルーツドリンクシリーズ」(ウェルカム)、そして“缶”のイメージを覆すガラスびん入りの「ジムビーム ハイボール瓶」(サントリー)を選出。いずれもガラスびんの新たな使い方を提示している。
審査員個人の名を冠した各賞も、ガラスびんの表現力の幅広さを示す結果となった。「リリー・フランキー賞」の厚岸ウイスキーシリーズ(堅展実業)は、圧倒的なグラフィックセンスと中身への自信が調和した重厚感が支持された。「富永美樹賞」の「EASTBLUE M」(Can Water)は、ハーフアルミ蒸着技術による鏡面仕上げでガラスの概念を覆すゴージャスな世界観を構築。「未来リナ賞」の「ACOU RUM」(ACOU SPIRITS)は、女神をイメージしたシルエットと見る距離で表情が変わるアート性の高いラベルが高評価を受けた。
日本ガラスびん協会特別賞には、長年ガラスびんを採用し続ける雪印メグミルクの宅配びん商品、そして発売70周年を迎えるニッカウヰスキー「ブラックニッカ」ブランドが選ばれた。いずれもガラスびん文化の普及に貢献した点が評価された。
審査員からは「ガラスびんには作り手のストーリーが宿る」「細部へのこだわりが個性を生む」といった声が寄せられた。カラフルで多様な表現が並んだ今年のアワードは、ガラスびんという素材が持つ可能性の広がりを示す場となった。










