2023年のNHK大河ドラマ「どうする家康」の初回試写会が12日、東京都内の同局内で行われ、上映後、主人公・徳川家康を演じる松本潤、家康の正室・瀬名役の有村架純、今川義元役の野村萬斎が会見を行った。
誰もが知る歴史上の有名人・徳川家康の生涯を、脚本家の古沢良太氏が新たな視点で描く本作は、一人の弱き少年が、乱世を終わらせた奇跡と希望の物語となる。
第1回では、義元の人質として育った家康と、妻となる瀬名との出会いが描かれ、13~14歳頃の家康が、瀬名と“かくれんぼ”をするシーンがある。
このシーンについて松本は「2人の出会いのシーンだったので、世界観に助けられながら、とにかくピュアに楽しんだ。瀬名の明るさ、有村さんの持っているその空気に助けられて、楽しくかくれんぼをしていました」と語った。
「私も純粋に楽しもうと思って」と同意した有村は「大の大人2人が、わーきゃー言いながら、森の中を駆け回って、とても貴重な、無邪気さを取り戻せるような撮影でした」と振り返った。
2人の印象を尋ねられた萬斎は、ずばり「お父さんになった気分です」と一言。
そんなほほ笑ましいシーンがある一方、クライマックスでは進化した映像技術を活用した戦国大河らしい迫力の合戦シーンも。
その印象を、松本は「リアルなものだけだと描けないところを、大河ドラマでどこまで挑戦できるかということをやっている感じ」と語った。
役者としては、「そこにリアリティーが出るためにどうするかを意識し、実際に古戦場やいろんな場所に足を運んで、ここで実際に人と人とが斬り合っていたんだなということを感じると、その空気感をこの現場で表現できたらなと思いながらやっています」と語った。
さらに、「第1回で印象に残ったシーンは?」との質問に、「全部です」と答えた松本は「徳川家康という人物を中心に物語が始まっていく。覇道の(織田)信長と、幼い頃育てていただいた王道の義元公の考え方を今後ミックスしていく象徴になる」と説明。
続けて、「また、瀬名との関係がどう進んでいくのか。三河家臣団や武田信玄(阿部寛)も含め、それぞれの登場人物がここからどう動いていくのかを描いた非常にバランスよくまとまった第1回」と語った。
一方、家康と瀬名との関係について、有村は「出会ってからトントントンと2人の関係が描かれていくんですけど、その時間経過が気にならないぐらい、関係性の深さが十分に描かれていた」と満足そう。
そして、「この2人の笑顔が、今後どう響いていくのか。より切なさとか、そういった感情を引き出してくれるものになっていたらいいなと思います」と語った。
個性的なキャラクターがそろう「三河の衆の紹介シーンが印象に残った」と語る萬斎は、中でも民放の人気グルメドラマに主演する松重豊(石川和正役)の名を挙げ、「松重さんが飯食ってるだけで、『あ、食ってる』と、ちょっとツボに入るところもありました」と明かした。
大河ドラマ「どうする家康」は2023年1月8日(日)スタート。初回は15分拡大版。