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加速するお墓離れ 過半数が海洋葬など考慮

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 先祖の墓が遠方でなかなか行けない、というだけでなく、子どもがおらずいずれ墓参りをする家族がいなくなるなど、さまざまな理由で“墓じまい”を考える人が増えている。終活協議会(東京)が、20~70歳代の855人を対象にアンケート調査をしたところ、「自分のお墓に入りたい」という人は3割未満、海洋散骨など従来のお墓以外を考えたことのある人は過半数にのぼった。

 調査は今年7〜12月に実施。まず「最後にお墓参りに行った」のが1年以内という人は67%。お墓の維持費を把握している人はわずか30%だ。「自分のお墓を持っている」という人は24%で、「自分のお墓に入りたいか」という質問には、「はい」が27%、「いいえ」が20%という結果に。そこでお墓は必要かをたずねると、必要だと思う人は39%、いいえという回答が21%、まだ分からないという人は39%だった。永代供養墓、樹木葬、手元供養、宇宙葬など、従来のお墓を必要としない供養の方法も広がりを見せる中、「継承者がおらず維持・管理ができない」「高額のため購入できない」といったやむを得ない事情などもあり、海洋散骨や納骨堂など、従来のお墓以外の選択肢を考えたことがあるという人は57%にのぼる。一方で墓じまいを計画している人は19%。さまざまな選択肢を考慮に入れつつも、なかなか具体化まではいかない様子がうかがえた。

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