ろう・難聴の生徒たちにとって、学校以外で勉強する場所は限られている。それぞれの生徒に合った方法で指導が受けられる機会がとても少ないからだ。NPO法人ろう・難聴中高生の学習支援の会(東京都武蔵野市)は、全国のろう・難聴の中高生が参加できる手話・文字の情報保障付きの無料オンライン学習塾を運営している。その継続を目指して資金を支援するクラウドファンディングを実施中だ。
この塾は、誰でも参加できるように授業料は無料。助成金を受けながら運営を続けてきたが、今年度は助成金がなく、2学期以降の開講のめどが立たなくなっている状況。そこで今年度分の開講のための支援を集めることにした。
開講している講座は、国語、英語、数学、小論文・面接の4つ。ろう者の講師による手話での授業や、パソコンテイク(音声情報をパソコンで文字情報に変換)や手話通訳のついた聴者による授業のほか、数学では、数式や図形グラフなど、書いて説明した方が情報を伝えられるので筆談による授業も行っている。
入試はもちろん、日常の学習も“ハンデ戦”でがんばっている生徒たちに、学びやすい環境を維持するためのクラウドファンディング。支援は3000円(+システム料220円)から。