国土すべてが海に囲まれている日本には、400を超える有人離島があるという。その多くが、急激な過疎化や地元産業の後継者不足に悩み、魅力ある観光資源や特産品があるにもかかわらず、十分に情報を発信できずにいる。そのような中、来年4月の万博開幕に向けて世界的に注目が集まる大阪の地から、日本の島々の魅力を紹介しようと、あべのハルカス近鉄本店のウイング館9階催会場で11月 13 日(水)~19日(火)の1週間、物産展「にっぽんの離島物語」が初開催される。
全国各地から約40の離島が参加。北は礼文島から南は石垣島まで、日本の離島が誇るグルメや工芸品が集結する。各島の個性豊かな特産品はもちろん、その文化や歴史、島の魅力を存分に感じることができる物産展だ。開催時間は期間中の10時~20時(最終日は15時閉場)。イートインの営業時間は10時~19時15分(初日は10時30分から営業開始、最終日は14時15分でオーダーストップ)。
長崎・五島福江島の「鯛漬け」、鹿児島・屋久島の「カンパチ漬け」、大分・保戸島の「ひゅうが」、島根・中ノ島の「シマメ」、鹿児島・長島の「鰤王漬け」と、5つの離島のこだわり海鮮丼と10の離島の地ビールを楽しめるイートインコーナー「離島の海鮮食堂」が登場。ほかにも、各島から集まったグルメをイートインスペースに持ち寄って、一度に味わえる。クラフトビールや、おつまみ、スイーツを、離島への旅気分を味わいながら、「どの島に行ってみようかな」と次の旅への思いを膨らませてみよう。出店している現地の人とのコミュニケーションを楽しめるのも魅力の1つ。
グルメだけでなく、沖縄・宮古島のシンボルともいわれ、交通安全を見守る警察官型人形「宮古島まもる君」も、11月13日(水)~15日(金)に登場する。この機会にまもる君と記念写真を!
国内・海外で、泡盛を通して琉球文化の普及に努める泡盛マイスターの比嘉康二さんによる泡盛ペアリングBar「比嘉邸」も登場。琉球料理とともに泡盛のペアリングを味わうことができるコース料理も楽しめる。
構想から5年を経て開催に至った物産展。スタートは、あべのハルカス近鉄本店「大北海道展」バイヤー森島尚さんが、長崎・壱岐島の事業者から“離島が抱える課題”を聞いたことだった。今回、百貨店だからこそできる物産展を通じて、離島の魅力発信に取り組み、課題解決につなげていきたいという思いから、このイベントを2019年に発案。2020年1月から開催に向けて全国各地の離島の事業者と連携を深めてきたが、新型コロナウイルス拡大に伴って一度は断念。今年はあべのハルカス開業10周年のメモリアルイヤーであること、そして来年春の万博開幕に向けて大阪・関西が盛り上がっていく今の時期だからこそと、実施にこぎ着けた。
離島事業者の今後のビジネスにつながる取り組みとして、「来場者が離島への旅行相談・申し込みができるブース」「全国各地のバイヤーと離島の事業者が商談できるブース」も設置する。