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学校に通う子どもがいる親にとって、PTAの役員決めはなかなか微妙な瞬間だ。働く親が多い中で、「仕事があるから」というのはもちろん理由にならない。実際にやってみると効率化できそうなことも多く、PTAは不要ではという声も挙がる。学習塾「明光義塾」を展開する明光ネットワークジャパンが実施した「PTAに関する意識調査」によると、保護者の9割がPTA役員の活動を負担に感じていた。
PTAに加入したことがある小学4年~中学3年生の保護者980人に、2月10~12日に調査を実施。PTAに加入している保護者の約半数が役員を経験しており、この経験を良かったと感じた保護者は46.3%。「保護者間のネットワークが広がった」という理由のほか、「学校運営への理解が深まった」、「子どもの成長を間近で感じられた」という声も挙がった。
一方で、PTAは不要という回答も半数以上。ただ、PTA役員経験の有無による意識の違いもあるようで、役員経験者の43.7%が「必要だと思う」とする反面、役員未経験者では必要だと考える人が26%にとどまった。
PTAは、子どもたちの健全な成長と教育環境の向上を目的に、保護者と教職員が協力して運営する団体として長年にわたりその役割を果たしてきたが、保護者の労働環境の変化や家族構成の多様化、さらには人口減少などの影響で活動の継続が難しくなるケースも増えている。PTAのあり方をさらに考えていく必要がありそうだ。
※明光義塾調べ