SDGs

登山での「トイレ問題」を切り口に生態系や人と自然の関わりを学ぶ 紅葉の高尾山ワークショップツアー

  登山・ハイキングなどの自然体験の中で見過ごされがちな「トイレ問題」。これを切り口に、生態系や人と自然の関わりを学ぶエコプログラム「ネイチャー・ウォーク&環境ワークショップツアー」が10月19日(日)と12月20日(土)の2日間、東京・八王子市の高尾山で開催される。製造業の総合サービス(東京)が参画するNature Loop 実行委員会が主催。

 講師は、小学校教員として15年の経験と、南極地域観測隊の経験を持ち、登山でのトイレマナーと環境保全の第一人者である山口直子さん。山口さんは南極での経験から、「山では自分のことは最初から最後まで自分で責任を持つ必要がある」と実感。その学びをもとに、国内外の山々での登山や環境活動を通じ、登山者に向けて自然を守るトイレマナーの大切さを発信している。初心者にもわかりやすく、自然の現場でしか聞けないエピソードを交えながら楽しく学べるよう、安全で無理のないペースを大切にするプロフェッショナル。

 高尾山の美しい自然の中を歩きながら、ワークショップで学び、フィールドワークでは自然を五感で体感。楽しみながら「自然のために自分ができること」を考える。

 午前のワークショップは、高尾山口駅近くの登山の拠点「Mt.TAKAO BASE CAMP」で開催。タイトルは、「自然を守るトイレマナー入門」。登山中に直面する「トイレの困りごと」をテーマに、生態系への影響や水質汚染のリスクを学ぶ。携帯トイレの正しい使い方や、すぐに取り入れられる実践的な方法を分かりやすく紹介。環境配慮型の携帯トイレ「NATURE LOO」が全員にプレゼントされる。

 その後、Mt.TAKAO BASE CAMPで、事前予約制・リユース容器を採用してフードロス削減を目指す「FOR EARLY BIRDS」のお弁当で昼食。

 午後の「ネイチャー・ウォーク」では、いよいよ高尾山登頂に向けてスタート。清滝駅から高尾山駅までケーブルカーで移動し、徒歩で山頂へ。山頂から先は、多くの自然を楽しめる裏高尾ルートで一丁平園地を目指す。一丁平園地到着後、折り返し下山を開始する。道中では、「どこでトイレが可能なのか、その理由」を現地で学びながら、秋ならではの紅葉の彩りも楽しむ。16時30分にケーブルカー高尾山駅で解散予定。

 参加費は、1人1万1800円。詳細・申し込みについては、高尾山ネイチャー・ウォーク&環境ワークショップ(VELTRA公式サイト)に掲載している。

 Nature Loop実行委員会では、今後も全国各地で体験型ツアーを企画・実施していく予定。企画の趣旨に賛同し、高尾山に続き第2弾・第3弾の候補地として協力を得られる自治体・団体も募集している。問い合わせは、総合サービスの専用フォームで受け付けている。

登山におけるトイレマナーと環境保全の第一人者・山口直子講師