忘年会や新年会のシーズンがやってきた。気の置けない仲間たちと杯を重ねるのは楽しいけれど、注意したいのは飲みすぎによる二日酔い。大正製薬が2025年11月に実施したインターネット調査によると、「二日酔いを複数回経験したことがある」という人は1000人中415人と4割強を占めている(調査対象は二日酔いを経験したことがある全国の20歳以上の男女1000人)。最悪の体調になる二日酔い。それを繰り返した自分を呪ったという人も少なくなさそうだ。
では、どうすればお酒を飲んだ翌日のダメージを軽減できるのか。大正製薬では、済生会横浜市東部病院の谷口英喜医師による「翌日のパフォーマンス低下に響きづらいお酒の飲み方」を紹介している。谷口医師によると、翌日の体調不良の本質は、“脱水”と“肝臓の疲弊”。アルコールの分解には多くの水とエネルギーが消費され、肝臓がフル稼働した結果、体全体の代謝とエネルギー供給が低下してしまうという。
具体的な対策としては、①空腹で飲まない ②一杯のお酒に一杯の水(チェイサーを欠かさない) ③魚介のおつまみはマスト ④翌朝は“脱水+低血糖”を意識したリカバリー の4つが挙げられた。①はアルコールの吸収をゆるやかにし肝臓への負担を軽減、②は血中アルコール濃度を下げ脱水を防ぐという理由。すでに実行している人も多いかもしれない。
③の理由はというと、肝臓の機能を高めるタウリンが取れるイカ、タコ、しじみ、アサリなどの魚介類をおつまみにマストで加えると、アルコール分解酵素の働きを助け、アセトアルデヒドの分解を促進するから。④は経口補水液やスポーツドリンクで電解質を補い、お粥・うどん・果物・みそ汁など、ブドウ糖を含む軽い食事を推奨。代謝を高めるビタミンB群、細胞を修復してくれるたんぱく質を含む卵や納豆、タウリンを含む焼き魚やしじみ汁は回復を早めてくれる。無理な運動やサウナで汗をかくと脱水が進んでしまうのでNGだという。
谷口医師によると、二日酔いは「アルコールが残っている」状態ではなく、「肝臓と細胞が回復しきっていないこと」。タウリンを中心に、ビタミンB群や電解質、アミノ酸(オルニチン・グリシンなど)など豊富な栄養素を組み合わせることで、肝臓・神経・水分バランスをトータルで守ることができるという。
タウリンで代謝を整え、グルタチオン系(システイン・ビタミンC・B群)で酸化ダメージを防ぎ、電解質とアミノ酸でエネルギー代謝や水分維持を助ける・・・こういった“多層防御”こそが、翌日のパフォーマンスを守る最強の二日酔い対策だ。もちろん、一番重要なことは過度な飲酒をしないことですぞ・・・。










