女性のキャリア支援事業を展開するNewMe総研(東京)は、20~30代を中心とした働く女性350人を対象に「キャリア面」と「ライフ面」の興味・関心調査を実施し、総括と見解をまとめた。調査は、インターネットを通して2025年12月から2026年2月にかけて実施。推定平均年収は約580~610万円。20~30代中心でこの水準であることは、経済的自立を前提としたキャリア設計層が今回の調査の中心であることを示している。
まず、「現在気になっているキャリアのトピック」(複数回答可)について聞いたところ、上位3位は、「キャリア・ライフの両立」(68.0%)、「ロールモデル」(43.5%)、「転職」(35.2%)。昨年と同様に「キャリア・ライフの両立」が最多で、働く女性にとって“両立”は依然として最重要テーマであることが分かる。一方で、「副業」(32.5%)、「AIの活用法」(30.8%)、「昇格・昇進」(26.6%)などへの関心も一定数見られ、関心テーマの多様化も見られた。

「現在気になっているキャリアのトピック」について、回答者のうち人数が多かった「20代後半~40代前半」を細かく分析した。その結果、全世代で「キャリア・ライフの両立」が1位(約70%前後)である一方、2位以下については年代ごとの違いが見られた。将来像を模索しながら次の一手を考えるフェーズである20代後半では「ロールモデル」(53.3%)が高く、次いで「転職」(43.4%)。社内でのキャリア形成を意識することが多い30代前半では「昇格・昇進」(33.7%)や「副業」(30.5%)への関心が高まった。30代後半では「管理職」(38.1%)への関心が高まり、マネジメントやポジション形成への意識の強まりが伺えた。40代前半では「副業」(35.3%)、「AIの活用法」(35.3%)など、複線的なキャリア設計への関心が目立った。

同社は、全世代で最も関心の高いテーマとなった「キャリア・ライフの両立」について、“検討すべき課題”ではなく、キャリア設計における“前提条件(インフラ)”へと昇華していると指摘。2位の「ロールモデル」(43.5%)は、20代後半で半数超、30代以降でも約4割が関心を持っており、若年層だけのテーマではなく、年齢やキャリアフェーズごとに“常に更新され続ける指針”として求められていると見ている。
一方、「ライフ面」はどうだろうか? 「現在気になっているライフのトピック」(複数回答可)の上位3位は、「ウェルネス」(59.5%)、「資産形成」(53.6%)、「社外のコミュニティ」(50.3%)。年代別の特徴としては、20代後半では「ウェルネス」(59.8%)が最多で、「結婚・出産のタイミング」(59.0%)も同程度に関心を集めた。30代前半では1位が「ウェルネス」(57.9%)、2位が「資産形成」(54.7%)だった。30代後半では「社外のコミュニティ」(61.9%)が最多で、40代前半では「資産形成」「ウェルネス」(各52.9%)が上位に入った。 年代ごとに関心テーマは変化するものの、健康・経済・つながりといった“人生を支える基盤”への意識が共通して見られる結果となった。

同社は、高年収層の女性たちが、持続的なパフォーマンス発揮のために心身のコンディショニングを「戦略的な投資」と捉えていると分析。また、「資産形成」への高い関心は、経済的自立を背景に「いつでも自分らしい選択ができる自由」を担保するために、攻めのキャリアを支える土台として機能していると見る。「社外のコミュニティ」への関心については、社内にとどまらない横のつながりによって視野を広げたいというニーズであると同時に、単なる交流ではなく、“心理的安全性のある場”を求める動きとも見ている。

企業にとって「女性管理職比率の向上」が重要な指標の一つと捉える同社。今回の調査結果からも、若手段階でのキャリア・ライフ設計支援が、5~10年後の女性管理職比率を左右すると考え、当事者と対話を続けながら、さまざまな企業との連携を強化していくとしている。









