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藤沢女流本因坊の3連覇祝福 若手台頭に「精進して頑張る」

  囲碁の女流本因坊3連覇を果たした藤沢里菜女流本因坊(24)の第41期女流本因坊就位式が1月20日、東京都内のホテルで開かれた。今年4月に国内現役最年少の女流棋士となる栁原咲輝(やなぎはら・さき)さん(12)からお祝いの花束を受け取った藤沢女流本因坊は「(栁原さんとは)すぐ対局の機会があると思うが、自分も精進して頑張る」と若手棋士の台頭を迎え撃つトップ棋士の意気込みを披露した。

藤沢里菜女流本因坊に允許状を手渡した日本棋院の小林覚理事長(左)
藤沢里菜女流本因坊に允許状を手渡した日本棋院の小林覚理事長(左)

 第41期女流本因坊戦挑戦手合五番勝負(共同通信社・日本棋院主催、JA共済連・共栄火災協賛)は2022年10月4日、岩手県花巻市の温泉旅館「佳松園」で第1局が始まり、藤沢女流本因坊は第1局から3連勝で挑戦者の上野愛咲美立葵杯(21)に完勝した。

 就位式には女流本因坊戦の主催者や開催地の関係者約50人が参加。賞杯と賞金を贈った株式会社共同通信社の三土正司代表取締役社長は「女流本因坊の連覇の最多記録である6連覇に最も近いのは藤沢さん。これからも連覇記録を伸ばしていただきたい」と記録更新に期待した。

 岩手県花巻市での第1局を主催した地元地方新聞社、岩手日報社の東根千万億(あずまね・ちまお)代表取締役社長は「素晴らしい成長ぶりを示している、藤沢女流本因坊は、日本を代表する知的な女性の一人だ。囲碁を世界に広める“民間大使”でもある」と、囲碁の世界普及には藤沢女流本因坊の活躍が欠かせない、とした。

あいさつする岩手日報社の東根千万億・代表取締役社長(左)
あいさつする岩手日報社の東根千万億・代表取締役社長(左)

 藤沢女流本因坊に允許状を手渡した日本棋院の小林覚理事長は「藤沢さんに追い付き、追い越せで、上野愛咲美立葵杯はおそろしく強くなっている。そのほか、仲邑菫三段(13)や4月に棋士となる栁原咲輝さんらもすぐ強くなるはずだ。藤沢さんは(強い後輩に)絶対にタイトルを渡さず、囲碁界を引っ張っほしい」と述べた。

 第2局の開催地、秋田県能代市の齊藤滋宣市長もお祝いに駆け付け、「能代市には藤沢さんのファンがいっぱいいる。今後も対局の場にふさわしい環境を整えていくので能代市での対局を続けていただいたい」と語った。

あいさつする秋田県能代市の齊藤滋宣市長(左)
あいさつする秋田県能代市の齊藤滋宣市長(左)