6月9日のBS11「Anison Days」は、森口博子のニューアルバム『ANISON COVERS』にフォーカス 3人のゲストとコラボ演奏&㊙トークも!

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 「アニソン好きな人」はもちろん、「アニメは好きだけどアニソンを歌えるほどではない」という人も、一度見たらきっとハマるはず。それがBS11で毎週金曜日よる8時から放送中のアニソン番組「Anison Days」。 
 多くの名作アニメが生まれた1970年代から現在まで、アニソンの名曲はたくさん生まれました。そんな時代を彩ってきた“アニソンの名曲たち”を歌い紡ぐこの番組は、MCを森口博子(もりぐち・ひろこ)さん、サブMCを酒井ミキオ(さかい・みきお)さんが担当。毎回、幅広い世代の豪華ゲストを迎え、番組オリジナルアレンジによる生演奏や貴重なトークを披露する人気番組です。 
 6月9日(金)よる8時からの放送では、524日にリリースされた森口さんの『ANISON COVERS』にフォーカス。珠玉のアニソンを収めた本アルバム。制作にあたり協力頂いたゲストミュージシャンの中から3人を迎えて、収録の舞台裏をお届けします。 

 3人のゲストと収録の舞台裏 

  1人目のゲストは、ジャズ・バイオリニストの寺井尚子(てらい・なおこ)さん。1988年にプロ・デビューした寺井さんは、文部科学大臣新人賞や日本ゴールドディスク大賞ジャズ・アルバム・オブ・ザ・イヤーなど受賞暦多数。またF1日本グランプリ決勝での「君が代」演奏するなど、さまざまなフィールドで活躍しています。 
 今回の『ANISON COVERS』では、「風のノー・リプライ」(『重戦機エルガイム』主題歌)でバイオリンを奏でています。 
 森口さんと出会ったのは互いに30代の時だそうで、番組では出会った当時のことや、バイオリンでジャズを弾こうと思ったきっかけなどトークが展開していきます。森口さんは同曲を透明感あふれる歌声で歌唱。寺井さんの心震わす演奏にも注目です。 

1人目のゲスト、ジャズ・バイオリニストの寺井尚子さん(右)
1人目のゲスト、ジャズ・バイオリニストの寺井尚子さん(右)

 2人目のゲストは、「Here We Go!!」といえば、この人、赤坂泰彦(あかさか・やすひこ)さんです。ラジオDJとして数々の番組を担当し、TVでも音楽番組、バラエティー番組などでも存在感を示してきた“言葉の“スペシャリスト”です。 
 森口さんと赤坂さんは、90年代前半に人気を博したバラエティー番組「夢がMORI MORI」(フジテレビ系)や、95年から2002年まで放送された「THE夜もヒッパレ」(日本テレビ系)などで共演した、気心の知れた仲。久々の“共演”に2人とも「気持ちが(当時に)戻っちゃうね」と自然に笑顔がこぼれます。 
 赤坂さんは、今回の『ANISON COVERS』では「ハッピー²・ダンス」(「クッキングパパ」オープニングテーマ)に参加しました。森口さんが「この曲でコラボするなら赤坂さんしかいない」とすぐに依頼を決めたことを明かせば、赤坂さんも“当時の信頼関係がこうして今につながった”とうれしそう。赤坂さんの軽快なトークに、森口さんも笑みが絶えません。 
 そして、赤坂さんのテンションMAXな曲フリで、森口さんが「ハッピー²・ダンス」を歌唱。当初「今日はトーク収録だけだと思っていた」と驚いていた赤坂さんでしたが、本番ではノリノリで即興のダンスまで披露してくれました。 

2人目のゲスト、赤坂泰彦さん(前列右)
2人目のゲスト、赤坂泰彦さん(前列右)

 そして3人目のゲストは、本番組のサブMCも務める「ミッキー」ことシンガーソングライターで音楽プロデューサーの酒井ミキオさん。今回のアルバムでは、酒井さんがアレンジした「悲しみよこんにちは」(『めぞん一刻』主題歌)がリード曲となっており、ファンをアルバムの世界観に一気に引き込んでくれる重要な役割を果たしています。 
 森口さんは感謝の思いを伝えながら、アレンジのコンセプト、注目ポイントなどについて質問を重ねていきます。そしてラストには酒井ミキオさんバンマスのミッキーバンドで「悲しみよこんにちは」をパフォーマンス。ひまわりの映像をバックに、「へ・い・き♪」と少女に戻ったかのような森口さんの可憐な歌声が響き渡ります。 

番組のサブMCも務め、キーボードを演奏する酒井ミキオさん(左から2人目)
番組のサブMCも務め、キーボードを演奏する酒井ミキオさん(左から2人目)

 アルバムに込めた思いと番組の見どころ 

 森口さんといえば、1985年にTVアニメ『機動戦士Ζガンダム』の後期オープニング主題歌「水の星へ愛をこめて」でアイドル歌手としてデビュー。その後、バラエティー番組などで、“バラドル”としても活躍。91年、映画『機動戦士ガンダムF91』の主題歌「ETERNAL WIND ~ほほえみは光る風の中~」が初のオリコン週間シングルランキングベスト10入り、同年から「NHK紅白歌合戦」に6年連続出場を果たしました。 
 2019年には“大人のためのガンダムソングカバーアルバム”をコンセプトとした『GUNDAM SONG COVERS』をリリース。そして、20年には続編『GUNDAM SONG COVERS 2』を、22年にはシリーズ最終章『GUNDAM SONG COVERS 3』をリリース。シリーズ全作品がオリコン週間アルバムランキング3位以内を記録するという快挙を達成しています。 
 そんな森口さんが、満を持してリリースしたのが『ANISON COVERS』。本作品では80年代から90年代のアニソンの名曲をセレクトし、ジャズ、ボサノヴァ、アコースティックなど生楽器を中心としたリアレンジで10曲をレコーディング。自身のセルフカバー「サムライハート ~2022~」をボーナストラックとして含めた全11曲を収録しています。 

 番組の収録を終えたばかりの森口さんに、番組の見どころ、アルバムに込めた思いなどをお尋ねしました。 

  まずは『GUNDAM SONG COVERS』シリーズ3作品にも参加されている、寺井さんとの共演について。 

 興奮の連続でしたね。今回のアルバムのレコーディングでは、バンドリハの尚子さんの演奏を聴いて、驚きました!尚子さんがメロディーを弾いていたんですが、私が「今日はこんな風に歌おう」と思っていたイメージ、呼吸、緩急、すべて同じだったんです。まるで、私が歌っているかのような。まさに歌心のあるヴァイオリンに思わず涙が…。これから本番って言う時だったので、必死にこらえていました。技術的な事はもちろん、情熱的でドラマティックな演奏に、心鷲掴みにされるます。本当に素晴らしいんです。 
 この感動を多くの人にお届けしたいと『GUNDAM SONG COVERS』の時から思っていたので、それを今度は『Anison Days』でライブとして実現できたことが本当にうれしいです」と振り返ってくれました。 

寺井尚子さん(中央)
寺井尚子さん(中央)

 続いては赤坂さんと共演された感想を。 

 「赤坂さんは、夢がMORI MORITHE夜もヒッパレなど色々な番組でずっと絆を築き上げてきた大切な仲間であり大先輩。信頼関係があってこその、今回です。イントロで赤坂さんが、あのテンション上がるカッコイイ声を発しただけで曲が締まります。そこから私の瞬間的な表現も引き出されます。全部がエンターテインメントしていて、『さすが赤坂さん!』って。」と笑顔で話してくれました。 

 2人のおちゃめなダンスも見どころですね。 

 「あのダンスの動きも全部アドリブ、何の打ち合わせもしていないんですよ(笑)。私がスカートヒラヒラとさせてみたら、赤坂さんがひざまずいて手をヒラヒラっと(私をお姫様のように扱ってくれて)。赤坂さんの対応力、瞬発力は本当にすごいんです!」 

赤坂泰彦さん(左)
赤坂泰彦さん(左)

 そして番組のバンドマスター、サブMCである酒井ミキオさんも、今回は“ゲスト”として登場しました。酒井さんに楽曲アレンジを依頼した経緯は…? 

 「『Anison Days』のバンマスであるミッキー(酒井)に『悲しみよこんにちは』をアレンジしてもらったらどんな音になるんだろう?って思ったんです。何百曲と、この番組でアレンジしてきたミッキーだからこそ、この力のある楽曲をお願いしたいなって。いざお願いしたら、デモ段階から完成度がとても高いものが仕上がってきて、『このままOKだね』っていうぐらい。マネジャーさんやスタッフさんと改めて『ミッキーってやっぱりすごい人なんだね』って」 
 絶賛が止まらない森口さんに、酒井さんは「こんなに褒められたのは初めてかもしれない」と照れ笑いを浮かべていました。 

  秘密のエピソードを語る熱いトークも番組の見どころ

 

 では改めて今回のアルバム『ANISON COVERS』に込めた思いを聞かせてください。 

 「『Anison Days』が始まって、7月で7年目に入ります。毎週アニソンをカバーさせていただいて、もちろん私の知っている曲もあれば、『地球上にはこんなにすてきなアニソンが溢れていたんだ!知らなかった』という曲もあって…。また練習で歌っていたら涙が止まらないほど感動することもあって、『えっ⁉これオンエアで1回切りって本当にもったいよね』って常々思っていたんです」と森口さん。 

 「私は『機動戦士Ζガンダム』のオープニングテーマ「水の星へ愛をこめて」でデビューして、途中、事務所からの“リストラ宣告”とかにも遭ったりしたのですが、それでも歌がやりたかったので『どんなジャンルでも頑張ります!』と伝えて、歌以外の仕事をやらせていただきました。でも“この先には絶対に歌があるんだ”という思いを忘れたことはありません。そんな中『機動戦士ガンダムF91』の主題歌「ETERNAL WIND ~ほほえみは光る風の中~」が初めてオリコンウィークリーベスト10に入って、NHK紅白歌合戦、さらには全国ツアーにまでつながって…。私の歌手になるという夢をかなえてくれたのもアニソンでしたし、アニソンに救われた人生なんですね」 

 「そんな私の大好きな”アニソンの魅力”っていうのは、まだまだ世の中にお届けしきれていないと感じていたんです。だから私が『アニソンにはこんなにいい曲があるんですよ!』という想いを、このアルバムを通じてたくさんの方にぜひ知ってもらえたらと思います」 

 「アニソンも森口博子もたくさん知ってるよ!という方には、さらにおすすめです! 
 このアルバムで80年代~90年代のアニソンが素晴らしいミュージシャンの方々とのコラボレーションによって“森口博子ならでは”のカバーに仕上がりました。“新しいノスタルジー”に浸っていただきたいですね」 

『ANISON COVERS』、通常盤(左)、初回限定盤(右)
『ANISON COVERS』、通常盤(左)、初回限定盤(右)

 歌手以外にも、チャレンジしてみたいジャンルはありますか? 

 「声優さんのお仕事もやってみたいです。声優さんが歌うことってよくあるじゃないですか。でも歌手の人が、声優に挑戦するというのは少ないなと思って…。役者さんが声優をすることはよくあるけど、歌手の人にはなかなかお声が掛からない。何かのキャラクターの声とかを、やってみたいです!」 

 最後に、番組でゲストの方のお話を聞く上で心掛けていることがあれば教えてください。 

 「いきなり核心を聞かないようにしています。硬い話だとゲストの方も構えてしまうので。本当はその方が“これを話したい”ということがあると思うんです。音楽に対しても、生き方に対しても…。良い話でもテレビで観ている方々に、重いなって感じさせては勿体ないので、最初は心がほぐれるような少し軽めの話題をするように心掛けています。まずは扉を少し開けてもらって、そこから『この方は、本当はどんなシリアスなことを考えているんだろう』と探っていくようにしていますね」 

左から酒井ミキオさん、森口博子さん、赤坂泰彦さん
左から酒井ミキオさん、森口博子さん、赤坂泰彦さん

 森口さんの真剣な表情から伝わってきたのは、常に最高のものを追求する“プロ魂”です。楽曲をひもとくアカデミックな話題や、秘密のエピソードを語る熱いトークも見どころの一つとなっている「Anison Days」。アニソン好きにはこたえられない番組になっている秘密が分かったような気がしました。 

 『森口博子 コンサート“ANISON NIGHT”』
 ■日時:2023618日(日) 16:30開場/17:30開演
 ■会場:昭和女子大学 人見記念講堂 
 ■スペシャルゲスト:マーティ・フリードマン