東京都や警視庁などによる「自転車安全利用TOKYOキャンペーン」のキャンペーン隊長任命式が5月3日、渋谷区で開催され、タレントの武井壮さん、稲村亜美さん、パラサイクリング選手の木村和平さんが登壇した。
東京都によると、自転車の交通事故はこの数年増加傾向にある。昨年1年間、都内で自転車が関係した交通事故は約1万4500件発生しており、これは交通事故全体の46%で自転車が何らかの形で絡んだということになる。加えて、事故に遭った自転車利用者の7割が、何らかの交通ルール違反をしていたという。
自転車のルールについては昨年4月、全国を対象に、全ての自転車利用者がヘルメットを着用することが努力義務になっている。さらに今の国会では、自動車の交通違反に適用されている反則金制度、いわゆる「青切符」を、自転車の利用者にも導入するという道路交通法の改正案が審議されている。
そんな中、このイベントは東京都民に自転車安全利用のためのルールやマナーをあらためて訴える機会となった。最近ロードバイクに乗っているという武井さんは「自転車は街を楽しく走れるけど、危険も伴う。交通ルールをしっかり守って、より安全に、より便利に駆け回りたい」と意気込みを語った。また稲村さんは「自転車は基本的に渋滞がないし、健康に良いので大好き。しっかり安全に活用してほしい」、自転車2人乗りタンデムの選手である木村さんも「みんなで一緒に自転車の安全利用を考えていきたい」と呼びかけた。
会場では、東京都自転車安全利用サポーター企業によるブースも展開された。その1社であるau損害保険によると、東京都内で自転車に乗る際は自転車保険への加入が義務となっていることを知っているかを聞くアンケートを会場で実施したところ、知らないという回答が4割弱あった。同社の井上裕介氏は「自転車保険への加入が義務づけられていることを、多くの方に知ってもらえれば。自転車の安全利用の啓発活動にも引き続き取り組んでいきたい」と参加した意義を語った。