カルチャー

考古資料が語る戦争 徳島市で戦争の記憶をたどる夏季企画展

 

 戦後80年という節目の今年、各地で戦争の記憶をたどるさまざまな展示や講演などが実施されている。徳島市立考古資料館では7月12日(土)~8月31日(日)まで、企画展「戦争の記憶―考古資料が語る戦争―」が開催される。

 徳島市街は、1945年7月4日未明に起きた大空襲で甚大な被害を受けた。徳島大空襲の痕跡は街の所どころに今でも残っており、発掘調査で大空襲の様子を生々しく伝える資料も出土している。また眉山東側の麓には敵軍の上陸に備えてあちこちに陣地の構築がおこなわれ、その痕跡が今でも残っている。

 招集され兵士として戦場に赴いた人、それを見送り無事の帰りを願った人、戦時下の暮らしで大変な思いをした人など、当時の体験を語ることができる人は少なくなり、戦争を知らない世代が大多数になった今、企画展では、徳島市内に残る戦争遺跡や出土した被災資料の紹介を通して、80年前に徳島で戦争が起きていた事実を知ってほしいとしている。

 7月21日(祝)、8月2日(土)、9日(土)、31日(日)には、担当学芸員が企画展についてわかりやすく説明する展示解説会も実施される(当日13時開始、展示室入口に集合)。

 開館時間は9時30分~17時(入館は16時30分まで)。休館日は7月14日(月)、22日(火)、28日(月)、8月4日(月)、12日(火)、18日(月)、25日(月)。入館無料。