
「戦争の昭和」に翻ろうされた人々の声を代弁し、昭和史を問い続けている写真家、江成常夫氏の写真展「戦後80年 江成常夫写真展 沈黙の伝言」が8月2日(土)~24日(日)まで、神奈川県の相模原市民ギャラリーで開催される。相模原市主催。戦争の犠牲者への鎮魂の意味を込めて撮影された“負の遺産”の数々。戦後80年の夏、戦争を知らない世代がその悲惨な歴史を考えるための貴重な機会になる。開館時間は10時~18時(最終入場は17時50分まで)。水曜日休館。観覧無料。
江成氏は相模原市出身の写真家。第2次世界大戦後を生きた人々や遺品、遺構を撮った作品を通じて歴史を問い続け、国内外から高い評価を得ている。写真展では、「もの言わぬ語り部」として戦争の惨劇を伝えるガマや沖縄戦の遺品、当事者として負の歴史を語り継いできた被爆者のポートレートを展示。沖縄、ヒロシマ、ナガサキと今日の日本に深く刻まれた戦争の傷あとの実相を浮かび上がらせる。
また、8月9日(土)には、江成氏が作品について語るギャラリー・トークが、8月24日(日)には、江成氏と伊藤俊治東京藝術大学名誉教授との対談も予定されている。いずれも事前申し込みは不要。