-本作にちなんで、佐藤さんは夫婦関係や家族関係が円満でいるために必要なことは何だと思いますか。
もちろん、人それぞれだとは思いますが、家族は“チーム”だと思うんです。この人はこういう選手なんだと思って、うまく付き合っていくしかない。無理し過ぎない程度に我慢することが大事なんじゃないかなと思います。とは言っても、私も仕事と育児のバランスに悩んだり、子どもの気持ちをくみ取れず「仕事と僕とどっちが好きなの?」と聞かれてしまったこともあります。そのときは、「お母さんには、お母さんの夢があるんだよ」と言いましたが、本当に育児は難しいなと思いながら、今も子どもと向き合っています。
-本作の脚本を読んでヒントになることはありましたか。
どうしても子どもが小さいうちは、やらなければならないことをやらせることに一生懸命で、年中「あれをして、これをして」と言っているなと反省しました。子どもが成長して、何事も自主的にできるようになったときには、子どもの意見を聞くことが大事なんだと、この作品を読んで改めて感じましたし、子どもの個性を認めて、個人として話すことが大切なんだと思いました。今も、息子の話を聞いていると、私は考えもしなかったようなものの見方をしていることがあるので、彼を個人として認めていかなければいけないなと思います。
-改めて、公演を楽しみにしている人たちにメッセージを。
エンターテインメントとして楽しめる作品ですが、家族について考えたり、自分の家族を思い出したりしてもらえる作品になればいいなと思っています。今回は、文化庁の「子供文化芸術活動支援事業」の対象公演となっているので、18歳以下のお子さんは無料で観劇できます。ですので、ぜひお子さんも連れて見に来ていただけるとうれしいです。
(取材・文/嶋田真己)
舞台「大阪環状線 天満駅編 うちの家族は日本一やねん!」は、11月28日~12月12日に大阪松竹座で上演。
公式サイト https://www.ktv.jp/event/osaka/