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土屋アンナ、落ち込んだときは「おいしいもの食べようよ」 ファンの笑顔が力になる【インタビュー】

ー舞台に出演することの魅力や面白さはどんなところに感じていますか。

  (2016年に上演された)「リア王」に出演したときに、普段の話し言葉とはかけ離れたせりふが、毎日稽古をしていくことで、だんだんと自分の言葉のように思えてくる感覚がすごく面白いと感じました。それから、ライブでもそうですが、本番で稽古と違うことが起きたときに、仲間と助け合えるという信頼関係があるのがすごく楽しい。毎日同じことをやっていても毎日違うというライブ感と、仲間たちとの絆。「リア王」のときは、それを強く感じました。(カンパニーが)家族のような関係でしたね。

 ーでは、本作が再生と希望を描いた物語ということにちなんで、土屋さんの落ち込んだときの立ち直り方、再生の仕方を教えてください。

 正直に言うと「おいしいもの食べようよ」です(笑)。おいしいものを食べると人って、再生すると思うんですよ。仲間と一緒においしいものを食べて、色々な話をする時間が私には本当に大事。落ち込んだときや疲れたときは、好きな人たちと一緒の時間を過ごすことで頑張る力が湧いてきます。それから、ファンの方がライブに来てくれて、そこで感動したり、笑顔になってくれることも私にとっては再生になります。私たちはファンの方たちがいてくださることで、立ち直れる職業なんだと思います。

ーところで、2023年も残りわずかとなりましたが、今年は土屋さんにとってどんな1年でしたか。

 コロナ禍でここ数年、音楽業界がストップしていましたが、今年になって海外でのライブもできたし、海外の人たちにも会えたのがうれしかったです。舞台もライブもそうですが、やっとスタートできた年でした。私は、ファンクラブやSNSのような交流があまり上手にできるタイプではないんですが、今年はファンクラブも立ち上げました。来年は、音楽に力を入れたいと思っていますが、これまで応援してくれたファンの方が、「土屋が動き出したぞ」と思ってもらえるような活動ができたらいいなと思っています。エネルギッシュにいこうと思います。

ー今、音楽に力を入れていこうと考えているのは、何かきっかけがあったのですか。

  きっかけは自分自身ですね。自分を見つける旅の中で、やっぱり音楽が1番好きで、生きがいだと気付いた。ファンの方たちのためにも音楽を作り上げたいという自分の意思を尊重しようと思ったので、楽しんでやろうと。

そうすると、2024年はこの作品とともに、「音楽」の1年ですね。

 音楽にまみれます。頑張ります。来年は40歳になりますが、好きなものに思いっきりエネルギーを費やす姿を見てもらえればうれしいです。

(取材・文・写真:嶋田真己)

 「SaGa THE STAGE~再生の絆~」は、2024年2月22日~25日に都内・サンシャイン劇場、2月29日~3月3日に大阪・サンケイホールブリーゼで上演。

「SaGa THE STAGE~再生の絆~」