環境や社会に配慮した“グリーン”な製品・サービスを、環境負荷低減と社会的責任の遂行に努める事業者から優先的に購入する「グリーン購入」。その普及・拡大に取り組む団体を表彰する「第25回グリーン購入大賞」(グリーン購入ネットワーク・東京)で大賞・優秀賞を受賞した13団体が、このほど発表された。12月12日(木)に東京都内で表彰式が行われる。
1998年に創設されたグリーン購入大賞。第25回は、持続可能な調達(消費と生産)を通じたSDGsの目標達成、特に脱炭素社会やサーキュラーエコノミーの実現に寄与する取り組みを募集し、審査を行った。また、特別部門では、第24回に引き続き、持続可能な農林水産業の実現に向けた取り組みを対象とした「農林水産特別部門」を設けた。
「大賞・環境大臣賞」を受賞したのは、佐賀市の「SAGA COLLECTIVE協同組合」(行政・民間団体部門)。佐賀県の10業種11社の製造業で構成し、地球・社会・人にやさしい「エシカル」を心構えに持続可能なものづくりを目指している。地域の多業種の中小企業が結束し、持続可能な事業活動のために、CO₂排出量の把握と削減、カーボン・ オフセットのノウハウを共有し、カーボンニュートラル商品の販路拡大に積極的に取り組み成果をあげていることが、地域のグリーン市場の拡大につながる取り組みとして高く評価された。また、業種・業界の垣根を越えたサステナブルなものづくりへの枠組みに、さらに新たな異業種が参画することに期待が寄せられた。
「大賞・経済産業大臣賞」は、脱炭素と衣服廃棄削減を実現する、東京の普段着シェアリングサービス「株式会社エアークローゼット」(大企業部門)が受賞。「大賞・農林水産大臣賞」を、国内で発生する米ぬかと廃食用油の高度有効利用でサーキュラーエコノミーを実現している東京の「築野グループ株式会社」(農林水産特別部門)が受賞した。
「グリーン購入ネットワーク」は、約1300の企業・自治体・民間団体などで構成。グリーン購入に適した商品をデータベース「エコ商品ねっと」に掲載している。世界中で急速に気候変動が進む中、日々の暮らしの中で私たちが取り組めることの1つは、“環境への配慮”を行動する際の判断に加えてみること。エコ商品ねっとでは、環境に配慮した項目を商品ごとに検索できる。日常でよく使用する商品などについてチェックしてみよう。
「第24回グリーン購入大賞」受賞団体
・大賞、環境大臣賞「SAGA COLLECTIVE 協同組合」
・大賞、経済産業大臣賞「株式会社エアークローゼット」
・大賞、農林水産大臣賞「築野グループ株式会社」
・大賞「大日本印刷株式会社」
・大賞「株式会社ワークスタジオ」
・大賞「株式会社 wash-plus」
・大賞「足利市」
・大賞「学校法人国本学園 国本小学校」
・大賞「竹本油脂株式会社」
・優秀賞「ニチバン株式会社」
・優秀賞「株式会社エナーバンク」
・優秀賞「中野製薬株式会社」
・優秀賞「グリーンコープ生活協同組合連合会」