昨年来の米騒動や米価格の高騰で不安視されている日本の食糧安保。日本はもっと農産物の生産を増やすべきという声も高まっている。そのためには解決しなければならない問題も多いが、その一つが人手不足だ。日本の農業も、他の産業と同様、高齢化や担い手不足による労働力の減少という課題に直面している。とりわけ繁忙期における労働力不足は、農業の持続可能性を脅かす深刻な課題であり、これを解消するための新たな取り組みが求められている。
そんな中、農業分野の労働力不足を補う有効な手段として、あるいは働き手に柔軟な働き方を提供することで注目を集めているのが、1日農業バイトアプリ「daywork」だ。農家と求職者を1日単位で結び付けるこのサービスは、数週間単位で連続した雇用が当たり前の農業に革命をもたらした。フルタイムは厳しいけど空いた時間ならという主婦や、本業があるけど副業でもいいならという会社員、体力的に元気な日だけならという高齢者など、さまざまな働き手が気軽に農業に参加できるようになったのだ。
というわけで、多くのJA(農業協同組合)や農業関係者に採用され始めているこのアプリだが、共栄火災海上保険(東京)とFinatext(東京)は、同アプリ利用者に、より安心して就労体験を行ってもらうため、「daywork」内で簡単に加入手続きができる傷害保険「デイガード」を開発した。2025年4月1日(火)から加入手続きが可能になる。実用化にあたっては、FinatextのSaaS(サービスとしてのソフトウェア)型デジタル保険システム「Inspire」が用いられている。
この保険「デイガード」によって、「daywork」利用者が得られるメリットは5つ。
まず、バイト中のケガに自ら備えることで安心した就労が実現し、就労参加意欲が向上する「安心感の向上・就労体験の促進」だ。次に、シンプルな「わかりやすい補償内容」で、自分に合ったプランを選択できるうえ、保険料は150円から設定できる加入しやすさを実現している。さらに、直感的な操作で、迷うことなく「簡単な加入手続き」を進めることができ、アプリのユーザー情報を連携することでスムーズな保険加入が可能になった。また、「保険料もアプリ決済」できるので、口座登録や現金を用意することなく、保険に加入できるのも利用者にはハードルが低い。そして、アプリ上で保険加入手続きが完結し、加入履歴もアプリから確認が可能など、Inspireを活用した「シームレスな顧客体験」の実現も利用者にはうれしいポイントだ。
これらのメリットを持つ傷害保険「デイガード」の登場は、1日農業バイトアプリ「daywork」の利用をさらに促進するものといえるだろう。そしてそれは、農業に興味がある働き手の就労を後押しし、ひいては社会課題の解決につながっていくものと期待したい。