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4月入社の新人社員の初任給に関する調査 引き上げない企業の割合は何社に1社?

 物価上昇ともに上がる給料。良い人材を採用するために、給与を上げる企業は多いが、中でも注目されているのが、優秀な人材を確保するために上げるのが必須とも言われる初任給の動向だ。そうした中、転職・就職情報事業を手がける学情(東京)は、企業・団体の人事担当者933人を対象に「初任給」について調査を実施した。調査期間は2月19日~3月4日。

 それによると、今年4月入社の新入社員の初任給を引き上げる企業は38.0%、引き上げないが33.4%、「まだ決めていない」は28.5%だった。質問形式が異なるため単純比較はできないものの、引き上げる企業は前年同時期の49.9%と比べると減少した。

 引き上げ額は、「5000~1万円未満」のゾーンが37.2%で最も多く、以下「1万~2万円未満」の34.9%、「5000円未満」の15.2%、「2万円以上」の12.7%が続いた。

 学情が行った2027年卒学生対象の調査では、就職において初任給を「最優先ではないが重視している」と回答した学生が73.8%に上った。学生優位の売り手市場で物価高も続く中、初任給が低い企業は学生に選ばれにくい時代になっているものの、楽観できない経済状況でもあるためか現段階では3社に1社が引き上げないという。

 引き上げないとする企業の中には「昨年大きく上げたばかり。各年代のバランスを考えると賃金カーブがおかしくなってしまう」「前年に上げたため据え置く。2027年4月入社では引き上げる予定」など、社内事情を考慮して引き上げを見送る企業もある。初任給をめぐり、ぜひ採用したい優秀な学生と企業の間でシビアな駆け引きが行われそうだ。