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巨大ペットボトルロケットでギネス世界記録に挑戦 北海道スペースポートで8月2日に打ち上げ

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 発達障がいがある児童・生徒・若者の「特別支援教育」に取り組むNPO法人 翔和学園(東京)は8月2日(火)、北海道大樹町にある商業宇宙港「北海道スペースポート」(以下HOSPO)で、巨大ペットボトルロケットの打ち上げを行う。生徒たちが発泡スチロールとペットボトルで制作した全長7メートルのロケットを、地上5メートル以上の高さまで飛ばし、“ギネス世界記録”更新を目指す。同学園は、今年3月にもHOSPOで打ち上げに挑戦。その時の高さは3メートルにとどまった。今回は全面改良したペットボトルロケットを持ち込み、ギネス世界記録に再挑戦する。

 3月の挑戦では、エンジンのペットボトルが暴発。同一物の再入手は難しいという絶望から、新年度のプロジェクトがスタートした。複数の企業の協力を得て、12リットルの大きさの、より強力な空きボトルを入手したり、ボトルの口の大きさに対してノズル(発射口)のサイズが合わないという問題をクリアしたり、強度のあるノズルを作ってきたりした。北海道への出発の3日前の7月25日には、東京での試射までこぎつけ、緊張の作業の中で無事に飛んだロケット。絶望から始まった今年度のロケットプロジェクト活動は、世界一の挑戦に向けて希望を見出し、8月2日、大樹町での打ち上げに挑む。クラウドファンディングを通じての支援も募ってきた挑戦の成功に、期待がかかる。

北海道スペースポート 将来イメージ図
北海道スペースポート 将来イメージ図

 HOSPOは、世界中の民間企業・大学研究機関等が自由に使えるスペースポート(宇宙港)。アジア初のスペースポートとして2021年春に本格始動。垂直打上げロケット(Vertical Launch)の実験・打上げ設備を持ち、各種試験から打上げ運用までをトータルで支援する。併設する滑走路では宇宙旅行などに使われるスペースプレーンの試験も可能。世界の宇宙ビジネスを支えるインフラとして、宇宙産業に携わる多くのプレイヤーに快適な開発・ビジネス環境を提供していく。